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地震速報時のルーティーンまとめ

【はじめに】
この記事では、私(Rx)が、地震が発生し、地震速報が発表された際のルーティーンについて纏めました。

0.日頃からの備え

まず大前提として、この記事は、貴方のお住まいの地域に被害が無いことを想定して話して行きます。
例えば、貴方の地域に「緊急地震速報」が発表されていたりなどしたらば、悠長に身構えるのではなく、速やかに安全を確保することを最優先に考えて下さい。(速報が出ていなくとも、速報情報などで各自で判断のこと。)

人間だれしも「正常性バイアス」などが働いてしまいますので、そこの点を十分肝に銘じた上で、ここからの記事をお読み下さい。

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さて、地震が発生してから、どういった情報が、どれぐらい経ったら発表されるのかについては、気象庁がまとめたこの表をご参照ください。

様々な情報が書かれていて取っつきにくいと感じるかも知れませんが、地震速報をテレビなどでご覧になっている方なら、順番に見ていけば「肌感覚」として分かる部分が大半だと思います。

私が速報を実況する中で、特に注意すべきと思った点と合わせて記載しますので、ぜひご一読頂ければと思います。

1.地震発生時(0分~1分半)

リアルタイムの地震波は、「防災科学技術研究所」の『強震モニタ』を最も信頼しています。何せ、実際に観測されている揺れの強さが色で表示されていますから。(誤報などもここでおおよそ目視判断できます。)

そしてテレビより情報が若干早い『ウェザーニュース』もオススメです。

私が最初に呼びかける注意喚起のツイートのテンプレはこちら。

《 テンプレ① 》
・で、震度2~3相当です。 #jishin #earthquake #地震
・で、震度3~4相当、ご注意下さい。 #jishin #earthquake #地震
・で、震度4~5弱相当、十分ご注意下さい! #jishin #earthquake #地震
・で、震度5弱~5強相当、強い揺れに警戒して下さい! #jishin #earthquake #地震
・で、震度5弱~5強相当、強い揺れに警戒して下さい! 津波注意。 #jishin #earthquake #地震

良くあるツイートは、「震度◯」と1つに絞っていますが、実際には、上に示した様に「中間」の微妙な分布になっていることが多いです。
それでいて、震度が1階級違うと受ける印象も違うので、『強震モニタ』を元に、敢えて幅を持たせた形でツイートしています。

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ちなみにNHKでは、「震度速報」が発表されるまでの間、

・アナウンス:『NHKの各放送局の情報によりますと、』
・テロップ:『先ほど◯時◯分ごろ、◯◯地方で地震がありました。』
      (のみで詳細な震度などの情報がないもの)

と出ることがありますが、これは体感で震度を計っていた頃からの名残で、(恐らく)推定震度3相当以上の地震を体感したけれども、気象庁からの公式情報がまだ入らない時に暫定的に地震があったことを知らせるものです。

2.「震度速報」(約1分半後)

震度3以上を観測したら、約1分半で気象庁から「震度速報」が入ります。

・発表基準:震度3以上
・発表内容:地震発生約1分半後に、震度3以上を観測した地域名(全国を188地域に区分)と地震の揺れの検知時刻を速報。

一部例外はありますが、基本的に2分近く経っても「震度速報」が入らない場合「最大震度2以下」の可能性が高いです(更新されることもあるが)。

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「震度速報」が入った後の最初のツイートのテンプレは以下のとおりです。

《 テンプレ② 》
・先ほど時分ごろ、地方で地震がありました。震度3をで観測しました。 #jishin #earthquake #地震
・先ほど時分ごろ、地方でやや強い地震がありました。震度4を、震度3をで観測しました。 #jishin #earthquake #地震
・先ほど時分ごろ、地方で強い地震がありました。震度5弱を、震度4をで観測しました。 #jishin #earthquake #地震
・先ほど時分ごろ、地方で強い地震がありました。震度5強を、震度5弱を、震度4をで観測しました。 #jishin #earthquake #地震

ここで皆さんに一つトリビアをば。NHKはテロップなどでこうした使い分けをしています。~「やや強い地震」は「震度4」のこと、などについて~

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「震度3以下」 :地震     ←昔の震度3が「弱震」
「震度4」   :やや強い地震 ←  震度4が「中震」
「震度5弱以上」:強い地震   ←  震度5が「強震」

体感から計測によって震度が算出されるようになったのは1990年代のこと。1996年まで公式に用いられていた“名称”に基づいて、現在でもNHKでは、「強い地震」:5(弱)以上、「やや強い地震」:震度4と区別しています。

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なので、震度速報が入ったタイミングで、『~~地方で【やや強い地震】がありました。』とあれば、その段階で「最大震度4」だと分かりますし、『~~地方で【強い地震】がありました。』とあれば、最低でも全国どこかで震度5弱以上を観測したのだな、と区別できます。案外知られてないのでご参考までに。

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3.震源(・震度)に関する情報(約3~4分後)

「第一報」的に、最大震度の情報(震度速報)が入ってから、1~2分で、『震源(震央地名)・マグニチュード・震源の深さ』の情報が入ります。

テロップ :『震源は◯◯、深さ◯◯キロ、マグニチュード◯.◯』
アナウンス:『震源は◯◯、震源の深さは◯◯km、地震の規模を示すマグニチュードは◯.◯と推定されています。』

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そして、震源位置、震源の深さ、マグニチュードなどを元に『津波の有無』等を予測するため、一般向けに『津波の心配』があるかどうかが発表されるのはこの辺りからとなります。(明らかに心配が無い場合はすぐに『津波の心配なし』などと発表されますが、津波に関する情報などが発表される場合はタイムラグのある場合が多いです。これも経験則ですが。)

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4.各地の震度に関する情報(約4~6分後)

テレビの地震速報で情報が出揃うのが、「各地の震度に関する情報」です。これは『市町村ごと』の震度(震度1以上)を発表するものです。

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NHK的に言えば、地図の色が「緑」から確定した事を示す「茶色」になり、今まで表示のなかった「震度2・1」がパッと示されます。そして、左上に最大震度を観測した市区町村名が列挙されることとなります。
(最大震度を多くの市区町村で観測した場合、画面を埋め尽くすことも。)

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ここで一つ注意が必要というか、誤解されやすいのが、「震度速報」や「市町村ごとの震度」は、いずれも該当地域での最大の値だということです。

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(例)2011年3月15日・静岡県東部の地震(M6.5)
6強:富士宮市弓沢町・富士宮市野中
6弱:
5強:
5弱:富士宮市猪之頭
4 :富士宮市長貫

例えば、上に示した事例(東日本大震災から4日後11/03/15に、静岡県東部で起きた最大深度6強の内陸誘発地震)では「一口に富士宮市で震度6強」と言っても、市内4地点で観測された値に最大4階級もの差がありました。

恐らく、震度4の地域に住んでいる方は「6強は無かったでしょwww」と感じたと思いますが、その感覚が正しいのです。ただ全国区のテレビの情報では、地点ごとの震度に触れることはまず無いので、情報の裏にはこうした細かい違いがあることを押さえておく必要はあろうかと思います。

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(特に、同じ地域内、市内に『震度が大きくなりがちな地点』がある場合、その体感とのズレが顕著になるケースもあろうかと思います。)

5.地震速報、その後(約10分後~)

ここからは、地震に関する情報を元に余震活動や災害の動向を注視していくフェーズとなります。

《 地震を感じた場合 》
アメリカ地質調査所(USGS)の「Did You Feel It?」という、地震体感報告に備忘録を兼ねて情報提供しています。

Did You Feel It? のページから、該当する地震を選択。「Felt Report Tell Us!」から報告できます。(英語版ですが、何となく雰囲気で答えられるはず)

・Did You Feel It? (地震感じた?)
・What was your situation during the earthquake?(建物の中にいた?)
・Were you asleep?(起きてた?寝てた?)
・Did others nearby feel it?(近くにいた人も地震に気づいた?)
・How would you describe the shaking?(どんな体感の揺れだった?)

《 震度等の過去分析 》
気象庁などにより観測された震度については、過去との比較に関するニーズが比較的多い様に感じます。気象庁の「震度データベース」をもとに私的に分析をすることがあります。

☆【 参考・旧震度 】 #jishin #earthquake #地震
強震:
中震:
弱震:
軽震:
微震:

旧震度については、noteの別の記事に譲ります。

《 緊急地震速報の妥当性分析 》
「緊急地震速報(警報)」が発表された際には、しばらく経って気象庁から発表状況について詳細情報が公表されます。
特に誤差が大きかった場合などにはその原因を追求していっています。

《 気象庁「報道資料」及び「記者会見」 》
震度5弱以上など、目立った地震の場合、気象庁が「報道発表資料」を公表したり、記者会見を行ったりします。

【おわりに】

以上、地震が発生した際のルーティーンについて纏めてきました。繰り返しになりますが、大きな揺れが想定される場合などは、まずは身の安全の確保を徹底するよう重ねてお願い申し上げます。

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