マガジンのカバー画像

それでもきっと、だいじょうぶ。【メンバーシップ特典】

111
あなたがちょっとだけ安心して、生きやすくなる、1000字程度の記事をまとめたメンバーシップ特典マガジンです。様々な文献や知見を元に、人生のヒントやメンタルケアに役立つ知識をお届け…
運営しているクリエイター

2024年3月の記事一覧

多すぎる選択肢に自由を奪われないために

私たちは、無意識のうちに、多すぎる選択肢によって逆に不自由になっているのかもしれません。 現代社会では、かつてと比べて教育、遊び、恋愛、仕事など全てにおいて豊富な選択肢が用意されています。私たちは一見、その自由を謳歌しているように見えます。 多くの選択肢が与えられることは自由への扉のように思えますが、様々な研究、実験の結果から、選択肢が多すぎることは逆に私たちを不自由にしてしまうことが明らかになっています。 この文章では、選択肢の多さがもたらすデメリットについて考察し、

セルフ・ハグの優しい効能【セルフ・コンパッション】

言うまでもなく、心のケアは日常生活において非常に重要です。 今日は、自分自身を優しく抱擁することで、私たちの心に安らぎをもたらすセルフ・ハグの効能についてお話ししたいと思います。 自分を抱きしめるなんて、効果があるの? そう思われるかもしれませんが、このシンプルな行動が、科学的にも感情のバランスを整える効果があることが証明されています。 今回は、セルフ・ハグの科学的根拠とその実践方法について解説します。

自分への優しさが、他人への優しさにつながる【セルフ・コンパッション】

自分に対する深い思いやりを持つことは、幸せへの近道です。セルフ・コンパッションは、自己の存在自体を優しく受け入れ、自己評価の圧を減らすことで、私たちの心にゆとりをもたらします。 本マガジン中でも何度か取り上げていますが、今回は改めてセルフ・コンパッションのメリットについて取り上げます。

身体感覚を利用してネガティブな感情をやり過ごす【セルフ・コンパッション】

怒りや悲しみなどの否定的な感情は、私たちの心に大きな影響を及ぼします。 私たちの脳はどうしても悪い面を強く捉える傾向があります。どんなにポジティブな人でも、頭の中で苦しい気持ちや葛藤について何度も焦点を当てて反芻してしまう傾向があるのです。 そして、反芻傾向の強い人は抑うつや不安症に悩まされる確率が高いと言うことも研究で明らかになっています。 この反芻のループから抜け出すために、マインドフルネスとセルフ・コンパッション(自分への思いやり)が大いに助けとなります。実際に、

苦痛を乗り越えるための三つの入り口【セルフ・コンパッション】

精神的な苦痛は避けがたい人生の一部です。その苦痛にどのように対処するかは、私たちの心の健康と日々の生活の質に大きな影響を及ぼします。 本エッセイでは、実際に苦痛を感じた瞬間に実践できる三つのケアの入り口について解説します。 それは、

願望の持ち方が自己評価を決める

私たちは日々、様々な願望を持ち、目標を立てます。 目標は高く! 上を向いて! という思想は素晴らしいのですが、目標の立て方自体が、私たちの自己評価にどのように影響を及ぼすかを考えたことはありますか? アメリカの心理学者ウィリアム・ジェームズによれば、自己評価は、私たちの成功が願望を上回った時にのみ満たされるとされています。 このエッセイでは、向上心が強く目標を高く持つことの利点と落とし穴について、そしてそれが自己評価に与える影響について考察します。

過去に何があろうと、人は幸せになれる。

「性格は生まれつきなのか、それとも育ちによるものなのか」という疑問は、心理学の世界で長年議論されてきました。 双子を対象にした研究などの追跡調査により、この問いに対する答えが徐々に明らかになっています。 現在のところ、うつ傾向や知的能力などの性格的特徴に関する研究では、遺伝が性格に与える影響は30~50%であると示唆しています。 この結果から、環境と遺伝子、およそ半々が性格に影響するであろうということが、現在の主流の説となっているようです。 また、子供時代は環境の影響

自己批判に立ち向かうために持ちたい視点

私たちはしばしば、自分を厳しく責める内なる声に悩まされます。 本マガジンでも何回か触れていますが、にも関わらず、苛烈な自己批判の声から逃れられないかも知れません。 自己受容と優しさを実践することの重要性を知っていても、この声を静めることは難しく、長期的な習慣による無意識的な反応の修正が必要になってきます。 今回は、自己批判の声が頭をもたげた時に心掛けたい視点をご紹介します。 マガジンの中で一つの問題に対して異なるアプローチの解説をしていますが、提案するアプローチの中か