2019年上海上港 中間報告

歴代外国人企画といい流行には乗っかりたいタイプなので書いてみます


日本の皆さんにも需要ありそうなACLで勝ち残ってる2強の前半戦に
プレビューがてらフォーカスします。

まず上海上港、シーズン前のプレビュー記事はこちら
なおリーグ戦ではU23枠という謎レギュレーションのため数分ずつしか出番得てない若手が何人もいるが、第16節以降は軽減されるしACLでは考慮されないため、一部選手は割愛した。
*数字は15節終了時点で 先発数(途中出場)/得点数

GK
1顔駿凌(Yan Junling)1991年生まれ リーグ15/-12 ACL8/-10
公式戦全試合出場中、代表でも正GK務める守護神。冗談抜きに日韓でも正GK張れると思う。
武磊に味を占めたエスパニョールが獲得するとの噂もあったが鎮静気味
クラブだけでなく来るW杯予選控え直ぐの移籍は無いだろう。本人は希望を口にしているが


34陳威(Chen Wei) 1998年生まれ 出場ゼロ
顔駿凌の牙城を崩せず出番まだないが、2017年ACL浦和戦という大一番に顔駿凌の出場停止でプロデビューしている。ヒディンク率いるU23代表では守護神務め先のトゥーロンU23大会では最優秀GKに。今後に期待


DF
2張衛(Zhang Wei) 1993年生まれ リーグ9(2)/1 ACL5(1)/0
今期最大の発見の一人、昨年まではSBの控えで出番も乏しかったが5-3-2の左アウトサイドに定着。
攻守ともに力強く、このままいけば代表入りも狙える。

4王燊超(Wang Shenchao) 1989年生まれ リーグ戦10(1)/0 ACL7/2
マルチロールな副キャプテンは今季5-3-2の右アウトサイドに定着、リーグ戦は無得点もカップ戦3得点と攻撃面で覚醒。
序盤は負傷離脱した時期もあったが、特にACL全北戦1stの同点弾は値千金。
能力高い選手だが代表では異様にダメダメなのでもう代表には呼ばないで欲しい。

https://www.youtube.com/watch?v=LbM0SkhtiIw

5石柯(Shi Ke) 1993年生まれ リーグ6(1)/0 ACL2/0
杭州緑城時代に岡田武史がデビューさせたCB,年初のアジアカップでもレギュラー務めた中国有数のCBだが
足元が残念だし、アジアカップのようなポカもあり、近年微妙。今期も怪我で暫く離脱したが復帰後は不動の存在に。

13魏震(Wei Zhen) リーグ8(2)/0 ACL6(1)/0
1997年生まれとU23政策に該当したのもあり今期は3バックの貴重な戦力に。2017年にデビューしたが2018年に天津権健(天海)への移籍騒動で干されていたため、武磊を失ったチームで数少ない「補強」。研鑽して先輩たちの域に近づいて欲しい。

21于海(Yu Hai) リーグ14/0 ACL7/1
かつて「中国のロッベン」と呼ばれオランダでもプレイしたウイング、2015アジアカップでは代表のCFを務めたアタッカーは上港ではどんどんポジションを下げ今期はついに3バックの1角に定着。フィジカル面が強みなので確かに適正はあり嵌っている。気づけば中国人選手チーム最年長に。

23傅歓(Fu Huan) 1993年生まれ リーグ7/0 ACL3(2)/0
攻撃力が魅力のSBで5-3-2のアウトサイドは適役かと思ったが、怪我等もあり今一つ。2017年には代表デビューするまで活躍も、昨年初に北京国安移籍の話が出て干されて以来停滞気味。

28賀慣(He Guan) 1993年生まれ リーグ13/0 ACL/7/0
生抜きのCB、個人的には同年齢の石柯より安定感も強さもあり評価してるのだが代表には縁が薄い。
素朴そうな見た目だが昨年結婚している。


MF
6蔡慧康(Cai Huikang) 1989年生まれ  リーグ戦13/2 ACL5(2)/0
中国のガットゥーゾ」と呼ばれる潰し屋MFだが、昨年広州恒大との天王山に得点。上海ダービーの先制点&北京国安戦の決勝点と勝負強さを発揮し始めている。しかし夏場に楊世元が台頭しスタメンを奪われてしまった。確かに見るからに体重いし技術的にもちょっと不安ではある

8オスカル(Oscar) 1991年生まれ リーグ14/4 ACL8/3
まあ相変わらず超絶上手いしミスもロストもなく凄い選手なんだけど、昨年よりは心なしか落ちたような気もする。全公式戦24/26試合出場しており疲労もあるだろうが、彼の代役もそうそういない。
後半戦に向け上手くコンディション調整しつつフル稼働して欲しい。上港がタイトルを取るのに彼の力はまだまだ不可欠


11呂文君(Lv Wenjun) 1989年生まれ リーグ戦7/3 ACL3(1)/1
5月から負傷離脱しているが、FW、ウイングバック、センターハーフをこなしMVP級の貢献だった。実力者ながらずっと代表に縁が無かったが、3月についにA代表初招集!しかし結局出番無し。もう30歳だし「代表に縁が無かった実力者」キャラか。

15林創益(Lin Chuanyi) 1993年生まれ リーグ8(5)/0 ACL2(3)/0
張一同様U23枠が無ければもっと活躍できただろう選手。いつまでも控えに甘んじずレギュラーでプレーできるクラブを選択してもいいと思う。天才肌で面白い選手、ビラスボアス時代はサイドバックも経験も。珍しい広東省出身者。

18張一(Zhang Yi) 1993年生まれ リーグ戦(3)/0 ACL(3)/0
華奢なゲームメイカー。20代半ばの彼の世代は若いころは先輩の壁が厚く、働き盛りでU23政策のせいで出番制限されてしまう可哀想な世代。若手と言える年代でもなく、そろそろレギュラーで出れるクラブに活躍の場を移してもいいかもしれない。

20楊世元(Yang Shiyuan) 1994年生まれ  リーグ戦5(1)/0 ACL1(2)/0
夏場に主力に抜擢され蔡慧康から守備的MFのスタメン奪ったのは驚き。献身的で早くにサポーターの信頼も勝ち得ており、技術面は蔡慧康を上回る。このまま定着して欲しい。

24雷文傑(Lei Wenjie)1997年生まれ リーグ(7)/0 ACL0/0
U23政策の恩恵で昨年デビュー、FWまたはウイングの選手で昨年はゴール決めるなど活躍したが今期は出番はいずれも75分以降の途中投入、ACLでは出番なしと完全にU23政策のための起用ばかり。U23政策撤廃後はかなり厳しくなるだろう。

25アフメドフ(Odil Ahmedov) 1987年生まれ リーグ5/2 ACL8/0
ウズベキスタン代表主将で、攻守に貢献度高いコンダクター。アジアレベルの経験は他者の追随を許さない。ACLはフル出場している割にリーグ戦の出場数が伸びないのは、リーグ戦では外国人枠3名&AFC枠なしでフッキ・オスカル・エウケソンと出場枠競う状況の為。ただ15節以降は1試合4人起用可能になり、出番も増えるだろう。

37陳彬彬(Chen Binbin)1998年生まれ リーグ5(3)/0 ACL(1)/0
昨年U23枠の恩恵得てブレイクしA代表まで駆け上ったウイングも、今期はシステム変更や魏震の復帰で出番は減っている。5/3バックのアウトサイドとしてはちょっと軽い印象。ACLでは全北戦延長最後の数分しか出てないのが現実の立ち位置か。ヒディンク率いるU23代表の主力。

FW
9エウケソン(Elkeson)*広州恒大に移籍 1989年生まれ リーグ14/8 ACL7(1)/1
トップスコアラーだが既報の通り夏に広州恒大に移籍。まあ充分貢献してくれたし「お借りしたものをお返しした」感じなのでそんなに腹は立たないか。中国国籍取得し9月からのW杯予選に登場する気満々なんで夜露死苦

7マルコ・アルナウトビッチ(Marko Arnautović)
エウケソンの代役として夏にウェストハムから加入したオーストリア代表。代表81cap、EURO出場、ブレーメン・インテル・ストークシティを渡り歩き、、、ってそのレベルの助っ人ならごまんといるのでピッチで判断するしかない。乞うご期待

10フッキ(Hulk) 1986年生まれ リーグ12/4 ACL7/4
強靭なフィジカルを生かした突破はアジアレベルでは中々止められず、かといって隙を与えると理不尽な一撃が。以前は独力プレーで足かせになることもあったが、キャプテンマーク与えられて以降自らゴール奪うより周囲を生かすプレーを心掛けている気がする。


14李聖龍(Li Shenlong) 1992年生まれ リーグ2(12)/3 ACL2(4)/1
外国人FWやU23枠で中々出番得られなかったが、武磊の移籍や呂文君の負傷等で今期出番が増えて期待される。所謂B-BOYでイベントではラップをかましたりしてる。

19胡靖航(Hu Jinghang) 1997年生まれ リーグ1(6)/0 ACL(1)/1
2017年にはレンタル先の河南建業で活躍しリーグ新人王も、上港ではU23枠要員で終了間際に数分だけ出場が続いている。U23代表では10番背負う期待株だが、他のFW陣の壁が厚い。こういう選手がどんどん出番無く埋もれていくのは残念だが、如何せん競争相手が強すぎる。

監督 ヴィトール・ペレイラ(Vítor Pereira)

結果出したとはいえメンバー固定、主力への依存で批判されることもあったが、今期は4バックから5-3-2へのフォーメーション変更、于海のCBコンバート、魏震、張衛、楊世元といった選手の抜擢など新陳代謝を進めているのは流石。ただフッキ&オスカルへの依存度は高く彼らの疲弊が心配。アルナウトビッチを使いこなせれれば

■総括 上出来!

プレビュー参照の通り、武磊がスペインに去り補強ゼロで苦戦が想定されていた。しかしペレイラの柔軟な抜擢などもあって

リーグ戦は18節時点で3位(1位国安と2点差、2位恒大と同率)ACLではベスト8(しかも韓国王者全北に勝利)カップ戦も勝ち残っているのは上出来

ただ例年夏場以降に失速するので今年もそうならないといいのだが・・

後半戦予想Formation

-------------------フッキ-----------アルナウトビッチ(李聖龍)------ 

 -----------------------------オスカル---------------------------------

------------アフメドフ----------楊世元(蔡慧康)-------------------------

張衛(陳彬彬)------------------------------------王燊超-----------

-------------于海-------------賀慣------------石柯(魏震)----------

------------------------------顔駿凌------------------------------------



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