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いま心に336.うとしてる


岡山2日目は早起き。前日、案の定ハッピーなパーティーがはじまりバーで遅くまで飲んだけど、コンディションはいい感じ。8時30分に畑に集合という田植えのようなスケジュールなので急いで支度をする。車で奈義まで片道30分。

れんげの花というのを知らなかった。新潟にはないのかもと思って母に聞いたら知っていて、父は知らなかった。地域性があるのかないのか。駿人さんにも聞いたが知らないとのこと。津山の人はみんな知っていたし、「あれがれんげの花だよ」と至る所に生えたれんげを教えてくれた。ピンクのかわいい小さな花。みんなこの花畑で小さい時に花の冠を作ったりするんだそう。花畑はどれも田んぼのようなスペースに生えている。これはれんげが見頃を終えた後、全部掘り返して土と混ぜ、そこに水を流し田んぼにするのだと言う。なんとれんげとは緑肥としても作用し、景観にも繋がるハイパー植物だったのだ!

photo by umihayato

昔なぎの里ふれあい農園から「れんげ米」をいただいて、れんげ?だけど米なの?はてな?と混乱していたのだけど、その意味がわかりすっきり。てっきりれんげというのは何か小麦的な実をつける花で、なぎの人たちはその実を脱穀し米の代替として糖質も抑えたスーパーフードを完成させたのかと思っていた。じゃああの時「うまいうまい!」と食べたれんげ米はしっかり糖質として吸収されてるわけだ。ごちでーす。

photo by umihayato

れんげ畑はだいたい端っこまで100m以上はありそうな感じ。横幅は50mくらいかしら?その中にばあーっと花が咲き誇っている。幻想的な風景。畦道を通り荷物を運び挨拶をする。数日前まで雨を予報していたことなんて嘘かのようにぴかっと晴れた空。視界の半分は空。そして向こうにはでーんと鎮座ましましている那岐山。「ただいま戻りました」という気持ちになる。パワーがすごい。今回もお世話になります。

photo by umihayato

ライブする場所はれんげ畑の真ん中にあり、どうやってそこまで行くのよ〜〜、と思っていると、子どもが「こっちだよ」と案内してくれる。彼らはすでに花を踏み轍を作り、花の迷路を作っていた。「あれ?こっからどうやっていくんだっけ?」と忘れてしまったら「ここに作るぞ〜〜〜!」と新しい道を作る。ずっとそうやって切り開いて行ってくれYour Way.

photo by umihayato

陽射しが眩しい。そして暑い。ほんとに雨予報だったのか。
「誰が?」みたいな顔をしている大自然。
音を出したり準備をしている間にあっという間に開場の時間に。
10時30分スタートなんて、フェスか。
でもこの日は、この時間で良かったかも。暑くなる前に、連休の間の日曜日、朝のうちにイベントをこなして、というのは観にくるにも1番いいかもしれない。

photo by umihayato

子どもたちが自由に畑を走り回り花を蹂躙しまくっている一方、大人たちは言う「お花をふみつぶすなんてできない!かわいそう!」でもどうやら、このお花たちは踏み潰されてもまた起き上がるとのこと。心を痛める気持ちも同調するし、子どもたちの、受け入れてる感じもわかる。なんというか、実家にいるとよく考えることに似てる。祖父や祖母には、「これはいい」という基準が彼らの中にあったように思う。それは田んぼの扱いや水の扱い、道や、草木、動物との関わり方の中にみられた。自分の中でこれはだめではないかという気持ちが働いても、祖父母の言う通りにしてみると慣れてくるもので、その分、自分には想像力の広がりを得たような気もする。

photo by umihayato

話を戻すとこの場合、つまりは花は踏み潰しても大丈夫なもので、その気持ちでいたほうがこの場所を楽しめる、という稀有なイベント環境だった。自然と付き合う時、人間社会の価値観は邪魔になってしまうということもあるのかもね。

photo by umihayato

花を踏んで作られたスペースがこの日のステージ。
観客席も同じように、ビールのケースみたいな箱を花を潰す形で広く点在するように置いてあって、ステージから見ても妖精たちが顔を出しました、という様相。

photo by umihayato

1年ぶり、OTOTONARIのライブから。
「バッドデイ」「スタンドバイミー」という、このユニットのために書き下ろした2曲のほか、「君の追い風」「うつくしいもの」と計4曲を演奏。
陽射しは暑いが、時折吹く風が、歌に呼応しているようで心地いい。
歌っている時に風を感じるのがいちばん好きな時間だ。

photo by umihayato

そのあとソロで数曲歌った。
ここでは欠かせない「なぎの歌」という曲がある。
2年前のIMARGINE TOURで即興を歌って回っていた際の岡山編、この奈義で偶然できた歌だ。
それをこの地の人たちがとても気に入ってくれて、昨年CD化された。

photo by umihayato

この日、この歌で子どもたちがみんな歌ってくれて、とても嬉しかった。
ありがとう。

photo by umihayato

最後はみんなで猫になって、存分にれんげ畑ライブでしか見られないであろう景色を堪能。

photo by umihayato

最後にみんなで。

photo by umihayato

なぎの里ふれあい農園さん
ties musicさん
あいみー
土井家のみんな
ありがとうございました。

駿人さん(umihayato)も最高の瞬間を、あの空間を残してくれてありがとう!

photo by umihayato

この日の「なぎの歌」の様子はYOUTUBEにもアップされているのでぜひ。


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