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えん302.いか


La gitaでライブをした翌朝。
ties music一家に湯郷まで送ってもらい、マキレレ一家の車へ荷物を移す。
ties musicカーを見送りながら手を振る。
カーペンターズが流れそうな感じで、番組ならクレジットが下に出てくる。カメラは小野をアップで捉え、その目には涙が溜まっている。
理由は花粉。
ties musicカーの中でも、マキレレカーの中でも、「花粉やばいね」で目と鼻をぐしゅぐしゅにして盛り上がった。

湯郷から一路、KAMPへ。
約2時間のドライブを経て岡山市内に到着。

呼んでくれた現地のプロモーター長谷川透Pと挨拶して、めちゃくちゃ適当な冗談を飛ばしてくるのでこちらも足軽ばりの冗談で返す。
それはそれは花粉のように軽く空間に舞う冗談の応酬。
現代人は先人の偉大な知恵を疎かにして、使い捨てという言葉を産み、消費社会に溺れきってしまい、こうして取っては放って取っては放って、その結果地球温暖化が問題視されています。

さて、マキレレさんとOTOTONARIというユニットで今回出演するわけですが、そのきっかけは、花粉のように、Amazonの注文のように、コンビニの割り箸のように、そのくらいの軽さで今回「雄大、マキレレっていうシンガーとデュオででてくれん?」
と言われたのでした。
今までいろんなオーダーを受けてきたつもりでしたが、これには私の目も点に。

「ほんとは女の子がいいんじゃけど雄大聴きたいから一緒にやらせたら面白いんじゃないかと思ってるんよな」
名前についたP(ピー)はプロモーターでありプロデューサーでもあるわけだ。

不思議なもので、あんまりイメージはできてなかったけど、電話口でオーケーしたのでした。
おもしろそうだな、と思わせることって交渉術としてすごく有効なんだなと実感した出来事でした(笑)

それからの日々は、マキレレさんをまず知らないといけないなと思い、透さんから動画を送ってもらったり、youtubeを観たり。
そしてやっぱり、せっかくなのでデュオとしてオリジナル曲もやりたい。
透さんへのサプライズプレゼント的にもよし。

ということで、2月中には「スタンドバイミー」「バッドデイ」の2曲を制作しマキレレさんに共有。
リモートで打ち合わせしながら、当日を迎えた。

特にここ1年で、ツアーを繰り返したことや、他にもたくさんの経験をしたことで、よりライブへの柔軟性が高まっているのを実感している。
精神的にも、なんかライブ前もだいたいは余裕だ。すごい心が凪いでいる感じ。

マキレレさんは、人と演奏するのもはじめて、ということらしく、すごい緊張していた。
緊張すると喋るのが早くなってずっと喋る人なんだなーと思って見てた。

KAMPの外で練習。

自分のほうが先輩ということもあるが、隣の人が緊張してると、こっちは落ち着く、みたいなの、あるよね( ̄∀ ̄)
隣の人がお茶こぼした時とか、一緒にいる友達になんかヤバイ電話がきた時とか・・・。

KAMPは岡山駅西口すぐの奉還町(ほうかんちょう)という町、商店街の中にあるゲストハウス。
そのゲストハウスの1階に広くてウッディーでめちゃくちゃおしゃれだけど落ち着くラウンジがあり、今夜はそこでライブ。

ゲーリー・スナイダー。

おれはアメリカのビート・ジェネレーションというヒッピーの元になったような文化、世代の本が好きなんだけど、
その中でゲーリー・スナイダーという、1950年代ころから「禅」に興味を持って日本に来たりしている作家がいる。
ゲーリー・スナイダーの著作がトイレに立てかけられている。
このあたりのジャンルの本が置いてある場所は、無条件に好き。
そんな自分ルール、みなさんにもありますよね?笑

そうそう、はじめて岡山に来た時は、無人島で行われたフェスに出た時。KAMP主催。
星いっぱい広がる夜空の中、出演者、お客さん、何十人かで手を繋いで円になってUFOを呼んだこともある。

さてそんな自然思想系のKAMP。スパイスカレーも超おいしい。今まで何度か宿泊してて、ランチで食べたりしている。

予約不要のイベントなのでどれくらいの人が集まるのかわからなかったけど。
開場後続々とお客さんが入っていく。
昨日に続いてリハが押していたので、お客さんたちがしっかり席についた状態でリハ。
そんな真剣にみられましても(笑)
サウンドチェックを済ませて、そのまま本番へ突入。

マキレレ曲、カバー、「君の追い風」「うつくしいもの」とふたりで演奏し、
それぞれのソロ曲を演奏。
そして再び合流し、改めて今回のために作った曲、と紹介してOTOTONARIとして作った2曲を演奏。
この日も徐々に会場と、お客さんと、つながっていく感じがしたライブだった。
今夜もいい感じで受け取ってもらい、児玉奈央さんにバトンをつなげることができたと思う。

みんなで。

たくさんライブを見ている、というお客さんが物販に来てくれた。
「その中でもめちゃくちゃ良かった」
と今日披露の曲を褒めてくれた。
安堵。あ〜良かった。

透さんのインスタで少しだけ聴けます。

岡山2日目の夜もあっという間だった。それから奉還町の「みつの」、今日オープンという「餃子世界」に行って楽しい時間を過ごした。

餃子世界オープンおめでとうございます!

話がどんどん長くなってしまうほど、KAMPは濃い(笑)
こんなに面白いことが起こりまくっている奉還町のすぐ外では再開発でどんどん街の姿は変わりつつある。
そんな中、奉還町は一見時間が止まっているような外見だけど、中に入ると他のどの街よりも近未来だ。
それは行ってみて、体感してもらえたらきっとわかると思う。
土地の人と移民が互いに共存しあって、素敵なコミュニティだなあといつも感心する。

岡山2日目が終了。
さて、明日は在来線で大阪へ向かう。

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