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令和4年度診療報酬改定「個別改定項目について(短冊)」

こんにちは、「#医療系事務職員応援隊」の長 幸美です。早いもので、もう1月も月末になろうとしています。いかがお過ごしでしょうか?

さて、もう皆さんご覧になっていると思いますが、令和4年度診療報酬改定の「個別改定項目(短冊)」が出されましたね。500ページにも上る短冊ですが、皆さんはご覧になって、どのように感じられたでしょうか? 今回の改定については、重点課題として、新興感染症への対応、そして「働き方改革」が中心に据えられた改定です。基本方針の中には、「効果的・効率的な医療提供」という言葉もありますが、ICTを活用して、事務作業を効率化し、タスクシェア/タスクシフトして医療職が本来の「資格がないとできない業務」に専念できるようにしてこそ活きてくる改定かなと思います。

それにしても、厳しい内容ですね。メリハリをつけたといえばそうだと思いますが、「効率化」「機能分化」が焦点になり、「なんちゃって〇〇」を是正したいと考えているのではないかと感じています。キーワードは「効率化」

クリニックもこれまで同様のことをしていたら、厳しい状況に置かれてしまうのではないかと感じています。外来にも「データ提出」「実績要件」が入ってきています。施設基準は届出をしているが、一度も算定したことがない医療機関があることは厚労省はつかんでいますので、しっかりと対応している医療機関とそうではない医療機関を分けて評価していこうとしているのだと理解できます。

オンライン診療についても、解禁といっていいのではないかと思います。外来診療の一部と位置づけ、医学管理料・在宅医療の区分でも、オンラインでの評価が出てきています。まさにコロナ禍がもたらしたことだと思います。さらに、オンライン資格確認への取り組みが、保険点数で評価されてきています。保険点数での誘導でしょうが、取り組みへの後押しになってくるのではないかと思います。どの程度の点数がついてくるか、注目点ですね。

また、かかりつけ医やかかりつけ機能については、特に診療所の先生方にとっては見過ごすことができないのではないかと思います。第一線で地域生活を支えている先生方にとって、「支える医療」を実践するためには1クリニックの1医師がすべてを把握し、見ていくことはできないと思います。自院が行う診療の範囲、専門外については、適切に連携し繋いでいくことが必要です。これは医師同士の連携だけではなく、かかりつけ医は「なんでも相談できる身近な医師」なわけですから、患者や家族の「コマッタ!」に対し、適切に介護事業者や調剤薬局、歯科医師、と連携していかなくてはなりません。また、社会生活を支援するためには、学校の校医や職場の産業医・人事担当者とのつながりも必要になってくるでしょう。

入院医療については、「看護必要度」についてB項目の廃止、心電図モニターの廃止が明確になったことと、データを活用した評価への対応が必要になってきましたね。急性期医療は「治す医療」だと思います。新興感染症を含めて平時・非常時の受け入れ態勢をどう整えていくのか、非常に難しい問題を突きつけられているように思います。

これまでいくつかの改定項目をピックアップしてきましたが、すべてに言えるキーワードは、「効率化」「ICT]「連携」です。専門職とともに事務職員ができることはたくさんあります。医療機関のひとり、チーム医療を担う一因として、あなたも頑張ってみませんか?

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