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締切を守る~子どもたちのロボット競技会その6~

参加登録

 大会に参加するには、事前に参加登録、そして参加登録費の支払いをしなくてはいけません。参加登録費には、大会期間中のお弁当や交流会、参加記念品代などが含まれます。
 今でこそweb上で登録が完結するシステムが導入され、修正や変更があった場合でも、主催国側、参加登録国側双方がすぐに確認ができるようになりましたが、10年ほど前は参加者(日本の場合は7-80名)をエクセル表にまとめ、メール添付で送っていました。修正のたびに再送し、先方に受取の確認をし、メールの返信がないと時差を換算しながら国際電話をかけ…となかなか大変でした。
 参加登録は、一人の参加者でも名前が漏れたり間違ったり(参加証や賞状などには参加登録した情報がそのまま反映されます)していたら取り返しがつかない緊張する業務です。

参加登録費を払ってないのに来ちゃった⁈

 参加登録費は、支払い締切日が設定されています。たとえ参加登録を済ませても、事前に支払いが完了しないと国際大会には参加できません!
なのですが・・・2010年のフィリピン国際大会で、フィリピンのナショナルオーガナイザーが「Yuriko!」声をかけてきました。怖い顔をしていたので「え、なに?私何か不手際あった?」とびくっとしたのですが、彼女は「信じられる?○○国や△△国は参加登録費を振り込んでいないのに、チーム引き連れて来てるのよ。帰国したら払う、だって。」と。
 今でこそ支払いに関しては厳しくなり罰則規定も設けられていますが、その頃はこんなトラブルもよくありました。主催国側が「登録費を払わないと参加させない」と言っても、相手には「あとから払うって言ってるだろう」で押し通され・・・。2008年の日本大会でも、日本側で参加費の入金が確認できないまま参加した国が数か国ありました(参加国が大会直前に送金手続きをしたものの、着金が間に合わなかったケースも含まれていました)。

好きな国は日本と台湾

 彼女は、それも含めていかに事務方が大変かひとしきり愚痴を言った後、こう言いました。「日本と台湾は大好きよ。きちんと締切を守るから」
 いや、自分が締切を守らないことで、参加チームに迷惑がかかると大変だから締切の死守は当然だし、借りを作りたくないし(いかに貸しを作るか、はよく考えます)・・・。でも、そう言ってもらえて嬉しかったです。

なつかしいみんなに会えますように

 子どもたちの挑戦の場であり、国際交流の場でもあるWRO国際競技会。
私たち事務方にとっても、年に1回の国際大会は、再会を喜び、新しい仲間(新規参加国)を歓迎し、お互いの国の状況や事務方業務の情報共有をする大事な場でもあります。今年11月に開催予定のドイツ大会は、3年ぶりのリアル大会。国際大会出場を目指す子どもたち同様、私もドキドキしながら楽しみにしています。


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