髙橋家で日の目を見ることがなくなってしまった布団たちの行方

こんにちは!イオン前沢店 チーフ・兼 フレンドリー担当の髙橋です。
ここ、やよいLivingのnoteには2回目の登場です。1回目の自己紹介では、なかなかのキャラクターをさらけだしております。未読の方はぜひそちらもご覧いただくと、髙橋の「人となり」が伝わりますのでコアな人間がお好きな方は興味本位で斜め読みしてください笑

さて、今回のテーマ「想いをつなぐエピソード」。髙橋家の個人的なお話になりますが、想いたっぷりにお届けいたします。

飼い猫と、稲を干す杭保管小屋

今私は岩手県の農村に嫁ぎ、暮らしています。農村といっても「ポツンと…」の環境というよりは町にも近く、周囲に家屋が立ち並ぶ「中山間(ちゅうさんかん)地域」という場所です。佇まいは「農家の家」そのものですがバリアフリー対策も済ませており、心身に衰えを感じ始めている、アラフィフ中年の私にも住みやすい環境です。

髙橋家は、名ばかりではありますが「本家」なので、昔は多くの親族が泊まりに来ていました。そのため押し入れにはびっくりする量のふとんが収納されています。今となっては、泊まり客も激減。手作りされた立派なお布団たちは、日の目を見ることがなくなり、日陰の暗い押し入れに、保管したままになっていました。

ある日、義母より「使ってない布団がいっぱいあって困っている。こたつ布団に打ち直しできる?」と質問が。
髙橋家の茶の間のこたつは、昔の家サイズで縦横に大きいタイプ。量販店ではこれに合うこたつ布団がなく困っていたのです。
こたつの縦横をメジャーで測りいろいろ話し合った結果、240cm×240cmといった、特注サイズでお仕立てすることになりました。

やよいLivingではお布団を職人が1枚1枚手作業でお作りするので、どんなサイズでもお客様のご要望にお応えすることができるのです!これが弊社の最大の強みでもあります☺

1か月後、仕上がったこたつ布団を手にした義母は「すごい!こんなに立派にしてもらって使うのがもったいないくらい!」と大感激。

そしてその言葉通り一度はこたつ布団を出したものの、「汚されたらもったいない」という理由でまだ我が家で使用されずにいます…笑


~2年後~

実は、綿ふとんのエピソードには、後日談があります。
ある日、ふたたび義母より「このふとん、もらったものなんだけど捨てにくいんだよね…でも保管しててもしょうがないから、座布団にならないかな?」
(ていうか、まだ保管していた布団あったのね笑)
それはなんと、婚礼着物「打掛」の生地を側地に使用した、『昭和時代、礼節を重んじる農家の厳かな「結婚式」』が浮かんでくるようなキンキラで、ゴージャスなおふとんでした。
この掛布団は、義妹が嫁ぐ際、義祖母の親族が「婚礼の贈り物」として着物をリメイクし、布団に作り替えたもの。
しかし義妹の嫁ぎ先は現代造りの家屋。また、洋室でベッドを使用するため義妹は「和布団は使わない」と、受け取らずに嫁いで行きました。

他にも残っていた側生地がきれいなお布団を座布団と長座布団へリメイク!

手前赤が婚礼着物「打掛」の生地

実際に仕上がった座布団を見て、まず私自身が大感激!!こんなに立派な座布団は見たことがありません!
そして家に持ち帰り、義母に見せると、これまた大感激!!笑
(座布団は毎日活躍しています)

まさに日の目を見ることのなかった布団たちに命が宿った瞬間です。

私はやよいLivingに勤めて約4年となります。
もしやよいLivingに勤めていなかったら「コットン」が、今ではとても貴重な天然繊維だということ、これが打ち直しやリサイクル・リメイクができるということも知らなかったことでしょう。

そうなれば、髙橋家のお布団たちは自ずと『はさみを入れて小さくし、処分』の道をたどっていたのかと思うと、実に感慨深いです。
義祖母や、先代の方々が大事にしていた綿布団を形を変えて今に受けつぐ。これがまさに「想いをつなぐ」そのものだなぁ、とあらためて感じました。
以上が髙橋の「想いをつなぐ」(個人的な)エピソードです!
最後までご覧いただきありがとうございます!

おまけ
先日、『建立900年特別展・中尊寺金色堂』を観に、「東京国立博物館」に行ってきました!
想いをつないで900年。修復しながら900年。まさに、奥州藤原氏の「想いをつなぐ」展覧会。(内部はほぼ「写真撮影禁止」でした)
実際に平泉の地で、金色堂を拝見したことがあるのですが内部は、実に遠くからしか観られないのです。
しかしこの展覧会では、8Kビジョンによる金色堂細部の映像やありがたい仏像の数々、藤原氏の棺など、貴重な財産を「目の前」で拝見できました。私の推し仏である怖い顔の「持国天様・増長天様」が眼前に。保護のため入れられていたアクリルケースに、顔を近づけ脇腹から背中・後頭部まで、ぐるっと360度拝見(→これが目的)。もうカッコよすぎて、ため息が出っぱなしでした笑
おみやげに、持国天様・増長天様のクリアファイルとその足元で踏まれている餓鬼の、ほぼ実物大ぬいぐるみ笑

餓鬼の、ほぼ実物大ぬいぐるみ

仕事を頑張り、これからもたくさんの場所に足を運びたいと思います!

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