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2023/2/28: まいにち だれかの ひとことを こころに。

たとえそれが人生の一部しか占めていなくても、

たとえそれが人生を振り返る内省的な時期に

差し掛かってから訪れたものだとしても、

その人の人生に消えることのない痕跡を残す出逢いがある。

内省的な時期とは物語の最終章のようなものだ。

これまでの経験や、紡(つむ)いできた見えない糸が、

よくできた小説さながらに、すべてひとつに重なり合うのだから。

人生においてこのような季節とは、

おそらくは最も早く過ぎ去ってしまうものであり、

そして最も豊穣な季節でもあるだろう。

ール・クレジオ「畏友への手紙」よりー


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