雑記 258 そして月食 3 yayayasu 2021年11月19日 22:24 始まりがあれば、必ず終わりがある。 白樺は、樹影を地に落とし 富士はたおやかに聳え立つ。 ホテルの軒下に吊るされた、干し柿。 好んで寄るショップに新入りした不思議な人形達。 帰り道渋滞に巻き込まれ、前方を見ると、月食が始まって、月が半分になっていた。昨夜クッキリとエッジの効いた輪郭を持って煌々と地を照らしていた月が。 車窓の前、右、左、と、道がカーブするのに伴って、月は出現場所を変え、三日月のように細っていった。 都会に戻り、また日常に戻らねばならない、という残念な気持。やがて、再び、月は丸く戻り、地上の人や街を、隔てなく照らす。 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート