猫日和 214 北野天満宮の野良君 4/30

この頃猫見ないわねぇ、と言ったら、人が減っているから、出てくるんじゃない？と。家でそんな会話があった後、たいして期待もせず北野天満宮の境内を通り抜けた……。地面には何本ものタンポポの丸い綿毛が、まだひとつも崩れずに、花が咲くようにひっそりと付いていた。

いました！いました。ただし、野良ちゃんゆえ、用心深く、近づける距離には限界がある。「いたいた！」と思わず声を上げると、すれ違いの人が、あの猫有名なんですか？と言う。いえいえ、私も今日初めて会ったのだけれど、猫が出てくるのではないかという気がしたので、と答える。こう言うのを「予感」と言うのだろうか。

北野天満宮の花手水。緊急事態宣言により、閉門時間は繰上げで、午後4時。

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木々はますます高く天に向かう。