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ビルディバイド9弾環境考察

 みなさんこんにちは、はじめまして。やや(twitter:@yaya88_BD)と申します。
 このnoteが公開される時には既にSAOコラボ弾環境になっていると思いますが、9弾環境の考察を書いたものとなります。
 今後の環境でも参考になることを十分に書いているつもりなので、読んでいただけると嬉しいです。

 普段はビルディバイドのyoutube動画を投稿しております。最近はあんまり更新できてないですが、よかったらご視聴いただけますと幸いです。
 また、後少しでチャンネル登録者数が1000人に到達するのでチャンネル登録していただけると嬉しいです🙇🙇

 
 そして、今回のnoteは最初は無料で出そうとと考えていたのですが、
『その分量を無料で出すのはもったいない、1デッキ500円だとしても3000円。』と言われてしまったので、ちょっと高めで1500円で有料とさせていただきました。
 オリパを買う気分で買っていただけると嬉しいですが、ビルディバイドを今後もプレイしていく上では必要になる細かいプレイに関してたくさん記述しているので、購入していただいた方にとっては後悔させない内容になっていると思います。

 また、このnoteで得た収益は、今後のビルディバイドのYoutube活動で使うカードや機材のために使わさせていただきます。
 何卒よろしくお願いいたします。


◆まずはじめに

 どのような形式で書こうか悩んだのですが、今回は新規層ではなく既存のプレイヤー向けに書いたので、基本的な用語やカードの解説は挟まずに書き進めていきたいと思います。お手数をお掛けしますが、都度調べていただけますと幸いです。

 また、非公式な用語やスラング、誤字脱字や、拙い文章があると思いますが、ご理解いただけますと幸いです。(TwitterのDMなどでご意見いただけますとちまちま修復します。)
 また、ここに書かれているものはあくまで個人の見解であることを示しておきます。
 もちろん異論も受け入れます。さまざまな意見をくださると嬉しいです。

これまでの大会実績

 一端のビルディバイドプレイヤーであることの証明です。
ディバイドバトル1st 関東大会2位
ディバイドバトル2nd 九州大会best8
ディバイドバトル2nd 北海道大会3位
「ビルディバイド -#FFFFFF-」Blu-ray&DVD発売記念大会 優勝
非公式のCSで優勝したこともあります。

◆これまでの環境のまとめ

 わりとちゃんとビルディバイドやってきたよとか、早く今環境のことが知りたいという方は読み飛ばすことを推奨します。

<〜1stシーズンファイナル>

 1stシーズンファイナル環境は(というか3弾以降は)居城のパワーが頭一つ抜けていた状態だったと思います。
 しかし、ミラーマッチの勝敗がプレイによるものより、運(先後や、イシュタルテの有無、イエローゾーンのバスターの枚数)によるところが大きいデッキだったため、プレイに自信のあるプレイヤーは居城という選択を避けて、居城に対してある程度の回答のあるデッキを選択していた印象があります。
 (また、あまり言い方は好きではないですが、自分が挑戦者側の立場だと考えている人は喜んで選択するデッキであったと思います。)
 私も居城が抜けて強い環境はあまり好きではなかったです。

<7弾発売〜大阪大会>

 2ndシーズンの到来によって多色カードが解禁されました。
 7弾環境では、多色カードの登場によって多くのデッキで色事故が少なくなり、3色で構成されるデッキのハードルが下がりました。これによって青黒を軸とするデッキは開発や取引といった色拘束が若干強めなリソースカードを躊躇なく採用できるようになり、膨大なリソースを携えて試合することができるようになりました。
 

新時代の幕開けを象徴するカードたち。

 7弾の発売によってパワーが大きく上昇したデッキといえば、まず挙げられるのはアーセナルフォートだと思います。
 エイラの登場によって、テリトリー開放の次のターンから10000ダメージ出しながら2面展開することが高い再現性を持って可能になったため、イシュタルテや雑多なデッキに対して、ライフレースの優位を保ったまま試合を進行できるようになり、一気にTopTierになりました。

 また、大阪大会優勝デッキでもある、ライオネル(千尋の大渓谷)についても語らずにはいられません。
 7弾環境以前のライオネルデッキは、レストしているユニットを一掃できるライオネルの性能により、お互いにスタンドして膠着状態になってしまう場面が多く見られるデッキでした。
 しかし7弾環境では、多色でデッキを組みやすくなったことから黒青赤の3色で組まれる構築が多く見られるようになり、特に自分のユニットがスタンド状態の相手のユニットにアタックできるようになる『秘宝の番人』と組み合わせることで、膠着状態を積極的に打開できるようになりました。
 この弾で新登場した千扇や不破の兆しなどの多色カードも、採用圏内にあるパワーをもちつつ、エナジーの安定性を担保できるといういぶし銀のような活躍ができるカードたちです。

関西大会優勝デッキに採用されていた7弾のカード

 次に注目すべきはマルガレータデッキの出現です。現在も環境デッキの一角を担うマルガレータデッキの登場も7弾です。
 マルガレータデッキは、7弾で登場した他のテリトリーやデッキと比べてもかなりデッキパワーが高めに設定されており(強いデッキの条件を必要十分満たすようにパーツが揃っていた)、大阪大会では予選の使用率1位で猛威を奮っていました。
 ただ、上位卓ではイシュタルテとマルガレータ両方を見れるように墓地メタ(魂の価値)や、カルラを採用したデッキ、相性上不利な居城やアーセナルフォート(デッキ解説の部分で後述します)が一定数いたこともあり、使用率に見合った結果は得られなかったような印象があります。
 大阪大会の優勝はライオネル(千尋の大渓谷)でしたが、ライオネルに対して部類の強さを持つ希少なデッキでもあったと思います。

<鋼錬コラボ〜福岡大会>

 鋼錬コラボは、イシュヴァールの復讐者やロイアイなど、コンセプト的に強そうなカードが何枚か刷られましたが、コラボ弾特有のコラボカード限定構築に寄せた形で組む必要があるという縛りが厳しく、環境に食い込めるかはかなり怪しいラインのものだったと思います。

鋼錬コラボ発売時に注目されていたカード

 結果として大阪大会以降の環境にあまり変化はなかったと思います。
 また、この頃は割と雑多環境と言われ続けていたと思いますが、その理由は、
・環境トップのアーセナルフォートが
 ・先攻デッキ(50枚デッキなのでそれなりに観測者で開放するが、後手の観測者開放は試合のテンポについていけない)であること
 ・OTPプレイヤーが一定数いる火竜のアギトに不利がついていたこと
であったり、
・あまりちゃんとしたCSや大会が開催されておらず、環境の研究が進まなかったことにあると思います。
(そう考えると今は、ちゃんと権利のかかっているショップグランプリが開催されることで、狭い間隔でうまい(とされている)プレイヤーが純粋に勝ちを狙った構築が公開されることは環境の流動性に貢献していると思います。)

<8弾発売〜東京大会>

 8弾とブライトが発売されて迎えた東京大会は、皆さんがご存知の通り、真夜中のパレードを軸に据えたバルバビロンがエラーを起こしました。
 東京大会では、8人の決勝トーナメント進出者のうち5人が同じ真夜中のパレードを採用したバルバビロンであり、優勝したデッキもパレードバルバビロンでした。

パレード1枚で6体のユニットを出すことができる。

 7弾の発掘調査の発売以降、バルバビロンは膨大なリソースと高い再現性を得ており徐々に兆しは見えていましたが、そんなデッキが強力な展開力を得てしまったことが主な原因だったと思います。
 もう禁止になってしまったテリトリーについて深く触れることは不毛なので控えますが、東京大会の結果に加えて、裏ディバイドバトルでハンデスとランデスいれても成立することが証明されてしまったことはまずかった可能性が高いです。
 バルバビロンの存在は今後のカード開発にも影響がでそうだと考えていたので、禁止の裁定にも納得しています。

 そして、バルバビロンの影に身を潜めていましたが、イシュタルテがひっそりと復讐の誓いというカードを手にして超強化されていたということも注目しておく必要があります。

 復讐の誓いは公認大会の参加賞や上位賞としてもらえるプロモカードなので、わざわざ探しにいかないと検索できない見落とされがちなカードでしたし、正直この時期はビルディバイドから割と離れていたこともあって東京大会まで全然気づいてなかったです。
 このカードによってこれまで苦手とされてきたライオネルやアーセナルフォート対面がかなり改善しました。
 構築に影響のある点は、試合の中盤くらいには開発を使うために青エナジーがほしい居城にとって、マークなしの枠を黒くするのがちょっと抵抗があるくらいでしょうか。色事故を嫌うのであれば、ショットを多少青くすることによって改善したり、アプローチはあると思います。

<制限カード発表〜9弾発売前>

 東京大会後にまず環境に大きな影響を与えたのが制限カードの発表です。
 バルバビロンが禁止となり、ナディヤが1枚制限のカードとなりました。
 公式の発表している詳しい理由などはこちら↓
 https://tcg.build-divide.com/official/restricted-cards

 バルバビロンの禁止についてはあまり言及はなしです。最強デッキが彗星の如く現れて消えました。
 ちょっと前の環境からコントロール気質で時間のかかるデッキ(という認識)で両負けの怖いデッキだと思っていたので、個人的にはなくなったのは嬉しいです。

 そして、今回の発表によって、環境の変化に大きな影響を与えたのはナディヤの制限だと考えています。これによって、ビルディバイドはこれまでとはかなり異なるゲーム性となったと考えています。
 というのも、これまで様々なデッキで採用されていた非常に汎用性の高いキャントリップのユニットが消えたことによって、テリトリー開放までの動きやテリトリー解放後の挙動を、ナディヤ中心に組んでいたデッキは軒並み弱体化をくらうこととなりました。(たとえばメギドラグや溶岩流雪などはすごく痛い)
 また、これによりほとんどのデッキが、序盤から手札を減らさずにビートすることが難しくなったため、全体的に少しゆっくりめな(大味な?)環境になったといってもいいかもしれません。
 また一方でエナジーブーストの価値が上がったように思います。序盤にナディヤでクロックを刻む、ことが制限された結果、テリトリーを早く開放して強力なカードを早くプレイしようという方向性にプレイヤーの思考が変わったような気がします。

<9弾発売〜>

 そして9弾環境です。

 ここで一つ余談ですが、テリトリーの事前評価について、自分なりの考えを述べておきたいと思います。
 私は、このゲームにおいてデッキの強さの指標を一般化したときに、以下の3つの条件を満たすほど強いデッキになりやすいと考えています。(もちろん例外もありますし他の要素もたくさんありますが、発売前や構想段階で、組もうとしているデッキが強いのか俯瞰的な視点で考える上ではわりと参考になる指標だと思います。)
・エースを重ねて引いても嬉しい
・相手の盤面に容易に触ることができる
・1ターンに踏み倒すコストの数が多い。


これまで環境上位にいたデッキを思い返してみるとわかるかと思います。
<上記の条件を満たすようなテリトリー例>
命運の遊技場
→・ブルームはたくさんあって嬉しい
 ・テリトリーに除去がついている
 ・ブルームでユニットを踏み倒す
火竜のアギト
→・バドラトス引くだけ嬉しい
 ・リヴァリヴァやゼルヴィオスなど、の強力な全体除去
 ・バド→グラナチェンジが3コストの踏み倒し、グラナもpigで6コスト踏み倒せる
審判の神殿
→・マルグレア引くだけ嬉しい。
 ・テリトリーの起動効果で相手のサイズ関係なくバウンスができる。
 ・エリザベルトが5コストの踏み倒し
猟奇と倒錯の居城
→・イシュタルテの処理が難しいデッキは2枚目が来るとかなり苦しい
 ・テリトリー効果に直接的に除去はないが3コスのアリアやナディヤ+バフ、もしくはイシュタルテ相打ち+復活、というシステムでリソースをほとんど使わずに様々なシチュエーションに対応できる除去が可能。
 ・ダイアナスは6コストの踏み倒し
サルワスール
→・ネフェルクセスたくさん欲しい
 ・ニケルティや善逸(今はアデラ)のバウンス
 ・サルワスールの登場によって踏み倒しているコストを簡単にみえる化することは難しいが、少なくとも育ったサルワは6コスト適正のカードではない上に観測者が横にいる。

 みたいな感じですかね。また、3点全てを満たさなくても、ある程度満たした上でユーティリティに優れているテリトリーであれば環境に食い込む力はあると思います。

 逆に、コールオブアヴァロンや破導器応竜、などの発売当初から下火となっているテリトリーは、「エースを重ねて引いてもあんまり嬉しくないのに、盤面に触るのも大変だし大きな踏み倒しもできない」、というものが多いと思います。(という余談でした。SAOなど今後も新弾がどんどん出ると思いますが、発売前にどれくらい強そうか考えるのにはそれなりにいい指標だと思っています。)

 話を戻しますと、9弾発売時に(スターターも含めて)個人的に事前の評価が高かった新規テリトリーは、ブラッディ・アステロイドと重来の浄土でした。
 ブラッディ・アステロイドはハンデスしつつ盤面に干渉できるのが容易かつ再現性が高く、これまでのデッキになかった強みだと感じていましたし、重来の浄土はcipやpigにドローや除去が付いている大型のユニットがエヴォルによってコストを大きく踏み倒して登場することに高い評価をしていました。

 そんな感じのことを思いながら9弾のリストが出たあとすぐに新規テリトリーは一通り試したのですが、なんだかんだあって結局大会の候補デッキには焼炙の門しか残らなかったです。
 すごく端折ってて申し訳ないですが、新規デッキの調整の過程とか、試したこととかまとめてるとキリがないというか、残らなかったデッキについて述べることは今環境の本質にはあんまり関係ない気がするので、今回は控えさせていただきます。また別に機会にまとめられたらいいですね。(というか今後動画でぼちぼち紹介できたらいいですね!)

◆9弾環境考察

 いよいよ本題です。以下に示す、北海道エリア大会前に個人的に考えていた強さランキングを基準にお話していきたいと思います。
 各デッキにおいて、それぞれにサンプルレシピを添えて、前環境からの変化・採用カード考察・各マッチアップ解説の3点から自分なりの見解を述べていきたいと思います。
 (喫茶リコリコは主観が強いこと、あまりいないことに加えて、このnoteの分量が多すぎたので別の記事にしようと思います。)

エリア大会前脳内強さランク

自分で作りたい方はこちらからどうぞ(なんかテリトリーの順番がところどころおかしいですが、作り直してもズレたので諦めました。お目当てのテリトリーは頑張って探してください。)
→ https://tiermaker.com/create/build-divide-9tiermaker-15702524

1.<焼炙の門>

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