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モトオとムスメは人のことを考えるのが苦手で、家ではほとんど自分のことしか考えないという人たちでした。家族で協力し合うはずの家事はやりたくないし、そもそも自分たちがやる事だと思っていませんでした。驚くことにふたりは、妻であり母親である私が全ての家事をするのが、当たり前だと思っていたのです。 なので、協力を求めても快い返事をもらったことがなく、モトオは眉間にシワを寄せ、ムスメは鼻を鳴らすのでした。モトオなどは見た目は大人、中身は子供。名探偵コナンのキャッチコピーの真逆なんか洒落
魔の夏休み不機嫌大魔王だったモトオと別れ、高三になったムスメともそれほど感情的になることもなくなっていましたが、夏休みはやはり危険でした。 先日、ムスメの不機嫌な態度にまんまと飲み込まれ、久しぶりに家出を考えてしまいました。実際は、頭の中の妄想で終わりましたが。 一人食事作りに明け暮れる夏休みも、もう4週目。気づけば家から一歩も出ず、下手すれば部屋からも一歩も出ないでゴロゴロ暮らすムスメを目の当たりにし過ぎたのだと思います。私はムスメの心配と自分の仕事が、家事で中断される