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【シティリーグ優勝】パルキアVSTAR解説【全文無料】

☆はじめに☆

アローラ!ヨウです。
先日、シティリーグ シーズン6に参加して「パルキアVSTAR」のデッキを使用し、見事優勝することができました!

前回のデッキ解説記事からは長い期間が空いてしまいましたが、今回も久しぶりに使用デッキの解説記事を投稿しようと思います。

先に断っておきますと、今回はたまたま優勝できた構築ではありますが、まだまだ改善点が多くあると感じています。パルキアは自由度が高い故に、非常に奥の深いデッキですので、本記事はあくまで参考程度にしつつ、様々なカードを試してながら、各々の手に馴染む60枚を模索してみてください。

ポケカ歴

興味が無ければ飛ばしていただいて全く問題ないです。
初めましての方に「どれくらいポケカやってる人なの?」と思われるかもしれませんので、軽くポケカ歴を語っておきます。

私がポケモンカードを競技として本格的に取り組みだしたのは、2年半ほど前になります。ポケモンカード自体は500円のGXスタートデッキがキッカケで、サンムーン期の「ダークオーダー」が発売されたあたりから遊んでいます。

普段は土日の休みに時間を取って仲間内で練習することが多く、それ以外では家で時間があるときに一人回しする程度の練習量です。最近は公式の大会以外にも、非公認の自主大会へ積極的に参加するようになりました。

主な大会戦績

シティリーグへの参加は今回が4度目となり、成績は以下の通りです。

・シーズン3 ベスト8 / 32人規模(人数不明)
・シーズン4 2位 / 30人中
・シーズン5 17位 / 32人中
・シーズン6 1位 / 41人中

また、大型大会は昨年のJCSと今年のCL愛知に参加経験がありますが、あまり良い結果は残せておりません。

・PJCS2021 516位(3-3)
・CL2022愛知 269位(4-3)

「パルキアVSTAR」のデッキを使用して参加した直近の自主大会では、以下の成績となっています。

・第十二回カブトプスメガバトル BEST16 / 70人中
・スパイクカップ18.0 不明 / 64人中(3-3予選落ち)
・第6回VOW杯 1位 / 66人中

今後の目標としては、「大型大会で予選完走」「次シーズンのランキング入りで優先権獲得」といったところで活動していきたい所存です。

☆なぜパルキアVSTARを選んだ?☆

基本的に土日しか練習できないこともあり、Tier1デッキを握ると露骨に練度の差が出てしまうので、これまでは所謂Tier2以下のデッキを使うことが多いプレイヤーでした。Tier2以下のデッキは有利マッチに尖った性能となることが多いので、練習時間が少なくとも環境読みである程度勝ちやすいという点が大きなメリットであると考えています。

パルキアについては発表された当初から、間違いなく環境トップになるだろうと予想していたので、とりあえずは仮想敵として組んでおこうという程度の認識で適当な構築を考え、当初はあくまでパルキアを倒す側のデッキを模索するつもりで新環境を考察していました。

しかし、いざ発売されたのでカードを集めて組んでみたところ、カイとうらこうさくを使った自由度の高い動きが想像以上に快適で面白く、またミラーマッチの奥深さが底知れない感じもあって、非常に魅力的に感じるようになりました。

直近で参加していた大会では成績が落ち込んでおり、勝ちに飢えていたことや、単純にポケカの腕を上げるために修行したい気持ちもあったので、今回はTier1デッキ候補のパルキアを握る覚悟を決めて、己の未熟なプレイングスキルと向き合うことに決めたのでした。

そこからは練習時間をほぼパルキアデッキにのみ充てて過ごしていき、直近の大会では成績や手ごたえもそれなりに掴むようになりました。
「ダークファンタズマ」環境になることで、パルキアが明確に不利を取るデッキが台頭してこないかという心配は少しありましたが、直前のシティリーグの成績を見る限り、特に影響のある変化は見受けられなかったので、シティにはそのままパルキアを持ち込むことに決めました。

一応その他の選択肢としては、「かがくへんかガス」のガラルマタドガスが環境に刺さっていると感じていたので、候補デッキとして構築を少し模索してはいました。
しかし、ドガス系統はどうしても相手に依存するデッキになってしまい、相手が上手いプレイヤーであるほど打開されやすく、勝率が安定しない印象でした。
そのまま使い慣れてきているパルキアで挑戦した方が、負けても後悔が少ないだろうと思い、デッキ選択は変更しませんでした。

☆ザックリ環境考察☆

大会に参加するにあたって、どのようなデッキに対面することが多くなるか、シティ当時の環境をパルキア目線でザックリと考察した内容です。
主流のデッキには大きな不利がなく、ややマイナー寄りの弱点デッキに対しても、安定感とデッキパワーで勝ちを拾いやすいところが、パルキアの大きな強みだと考えています。

・パルキアVSTAR

ミュウと対をなす、圧倒的Tier1デッキ。ミラーマッチで勝てるように各々で無限に構築を模索されていると思うが、結局のところデッキが安定してる方が勝ちやすいとは考えている。ミラーでアタッカーを切らさずに継続して戦えることを重視して、今回は「パルキアがワンパンされづらい」「手札が枯渇しづらい」という点を意識した構築にしてある。

・ミュウVMAX

そのデッキ、ミュウに勝てるの?でおなじみ。もう一方の環境トップ。パルキアとはだいたい五分相性だと思うので、露骨にプレイヤースキルと引き運に左右される。
初動の安定性やテンポの取りやすさはミュウの方が上だが、雪道ツツジでお祈りできるのがパルキアの最大の強み。ミュウ側はパルキアにテンポを取られると巻き返しは相当難しいはず。

・アルセウスジュラルドン

ミュウにもパルキアにもまぁまぁいけるし、新規のゾロアークにも強いので前環境から引き続き流行しているデッキ。
ベンチを絞られる性質上、パルキアで2パンするしかなく、なるべく早めに盤面を作りながらクイックシューターを絡めて、常に圧をかけるしかない。
安定感のあるデッキではないので、出遅れたところをしっかり押し切れるかどうかにかかっている。「すごいきずぐすり」等でうまく回復しながら殴られ続けると、サイドレースで相当苦しくなる。

・ヒスイゾロアークVSTAR

ファンタズマ環境の新規では、一番パワーがありそうで警戒しているデッキ。先行されるとパルキアが耐えられないダメージを連打されて、どうしようもない。ビーダルでツツジ耐性がある点もやや苦手。安定性はパルキアに軍配が上がり、こちらが先行すると今度は相手が何もできないので、先に動けるかどうかでほとんど勝負が決まる感じがしている。
新デッキとは全く練習していなかったので、なるべく当たりたくなかったが、幸いシェア率がまだそれほど高くなかったため、シティ当日も1戦しかマッチしなかった。

・その他

ドガス系、雷系は明確に不利マッチだが母数が少なく、ある程度は切っても良いという判断。このあたりはマッチ運もあるので、変に意識するよりも母数の多いデッキにしっかり勝てる方が大事。
ピッピやウインディは、パルキアが有利そうなので特に意識せず。ピンポイントメタの地雷デッキでなければ、有象無象に対して特に意識しなくてもデッキパワーで押しきれる点が、環境トップを握るうえで最大の利点だと感じた。
また、パルキアを強く意識したデッキはミュウに勝てなくなるという図が出来上がっている点も、パルキアを使いやすい大きな要因となっている。

☆各カードの採用理由☆

使用した60枚について、それぞれ採用した意図や、プレイ面で意識していたことを紹介します。

【ポケモン】

・パルキアVSTAER 3枚

最大で3体まで使う。1枚程度ならサイド落ちしても拾ってこられるので問題なし。2枚落ちはプランを考えないと詰むのでサイド落ち確認はしっかり行うこと。

・パルキアV 4枚

1ターン目に置きたいので4枚。最大3体まで使うので、1枚はサイド落ちしたりボールのコストにしても問題ない。3エネ200点を出せることも覚えておく。

・インテレオン(クイックシューター)1枚

打点補強として優秀。相手のVSTARを最大打点と併せてワンパンしたり、ミュウVMAXをベルト込みでワンパンする使い方がメイン。
枠があったら2枚入れてもいいと思うが、序盤にダブつくカードを減らす目的で1枚のみ採用。サイド落ちは割り切ってプレイする。

・インテレオン(うらこうさく)1枚

実質好きなカードを2枚サーチできる札。これがサイド落ちすると中盤以降で厳しくなりやすいが、やはり序盤では不要な札になってしまうので最低限の1枚採用とした。サイド落ちしても直接的に負けに繋がる訳ではないので、可能な限りプレイでカバーしようという方針。ただ2枚目が欲しい場面もあったりするので悩ましい。2枚入れるなら「ふしぎなアメ」の採用も併せて検討。

・ジメレオン 3枚

パルキアを使い始めた当初は4枚採用していたが、サイドに2枚落ちたりしない限りは3枚で足りると思い、デッキの枠を拡げる為に3枚にした。レベルボール、おこう、カイから好きな時に持ってくることができ、特性で好きなカードに変換できる。

・メッソン 4枚

初動で置きたいカード。盤面に並んでいるだけ「うらこうさく」に繋がる≒好きなカードになる。パルキアの打点を上げるためにベンチを埋めるカードにもなるので、4枚採用しない理由がない。サイドにたくさん落ちるとデッキが呼吸困難になる。

・かがやくゲッコウガ 1枚

サブアタッカー+手札補強+トラッシュ肥しの万能カード。基本的にはマナフィでケアされるが、ケアされなかった時のパワーが高すぎる。メッソンを狩って相手のシステムを破壊したり、対非エクで2枚倒してサイドプランを逆転させたり、高耐久のポケモンをパルキアの圏内に押し込むなど、あらゆる場面で活躍できる。
基本的には1回きりの技なので技を使った後は放置される場合が多いが、このデッキは「キバナ」を採用しているため、ゲッコウガを無視してくる相手にはさらに追撃してゲームプランを完全に崩してしまえることもある。

・マナフィ 1枚

パルキアが環境トップの現状なので、うらこうさくラインを使うなら入れない訳にはいかない1枚。地味に20点出せる。

【グッズ】

・クイックボール 4枚

初動で置きたいポケモンの現物が4枚しか採用できない都合上、代わりになるカードは多い方がよいので4枚採用。コストで水エネルギーをトラッシュすれば「スターポータル」の対象にもなるので、うらこうさくデッキにしては比較的クイックボールを使いやすい部類だが、終盤に腐るので早めにデッキから取り除きたい。

・レベルボール 3枚

メッソンかジメレオンになるため、うらこうさくラインと非常に相性が良いカード。しかしメッソンが全て進化してしまった盤面では完全にハズレ札となってしまうため、4枚採用では腐ることが多く、2~3枚の採用が妥当。VIPパス主体のデッキではないため、初動でメッソンに繋がる札を多めにする目的もあり3枚採用。コスト無しで使えるので、カイから手札を減らさずベンチにポケモンを2体並べたい時にも優秀。

・ハイパーボール 2枚

全てのポケモンになる万能のボール。しかしコストが重いため、手札を増やす手段が限られるこのデッキでは、あまり多投はできない。初動でパルキアになるカード且つ、終盤まで腐らずにアタリ札となってくれるカードとして優秀なので採用している。また、水エネルギーを一気に2枚トラッシュできる数少ないカードでもある。「ふつうのつりざお」を採用することで、序盤に腐っている進化カードをコストに切りやすくなったこともあり、やや強気な2枚採用とした。

・バトルVIPパス 1枚

使えたら強い、使えなかったらすごく邪魔。好みで枚数決めてくださいねというようなカード。初動で引けずに2ターン目以降で引いてくることが途轍もなく嫌いなので、今回はVIPパスを主体にした構築を避けた。後攻1ターン目にカイから展開する際の最高値となるので1枚のみ採用。
これで先攻1ターン目のパルキアVになるカードは計11枚となったので、約78%程度で置ける計算となり、最低限といったところではある。(計算間違っていたらごめんなさい)

・たっぷりバケツ 3枚

略し方は「ぷりケツ」が板。手札が増えてデッキが2枚も圧縮できる、あからさまに強いカード。2枚だけでは終盤にうらこうさくで水エネルギーに触れないことがあるため、トレーニングコートを採用しない場合には3枚は必須だと考えている。水エネの実物が7枚採用なので計10枚となる。

・回収ネット 2枚

うらこうさく、クイックシューター、かくしふだを使いまわせるカード。ミュウが環境にいる都合上、バトル場でスタートするポケモンが非エクになることが多いため、入れ替え札として使う場合も多い。1枚では足りず、3枚目が欲しい場面はそれほどないので2枚採用。

・あなぬけのヒモ 1枚

「かがくへんかガス」のガラルマタドガスの対策カードとして採用している。汎用的な入れ替えカードであり、状況によっては「ボスの指令」と同等の使い方ができるのでカードパワーは高い。デッキを回す札ではないので最低限の1枚のみ採用。

・おおきなおまもり 2枚

採用するかどうかで好みが分かれるカード。ベルトやクイックシューターを多めにして攻撃に寄せるならば採用しなくても問題ないとは思っている。本構築の方針として、パルキアがワンパンされ続ける状況を避けて一発耐える盤面を作り、プレイでカバーできる範囲を拡げようという考えだったので、おまもりを多めに採用している。
1枚だけでは簡単に突破されやすいが、2枚目があると要求値が高くなり突破が難しくなるため、2枚採用でより真価を発揮するカードであると考えている。

・こだわりベルト 1枚

わかりやすい用途としては、ミラーでワンパンを通す札になったり、ミュウVMAXをワンパンするパーツにもなる。かといってベンチを絞られたり、オドリドリがいるとワンパンが成立しない。おまもりで耐久を高めて要求を増やす戦い方に重きを置いているので、ワンパンをするプランは対戦中に1回通れば良い。サイド落ちの考慮や2枚目が強い場面は確かにあるので2枚採用も考えたが、どうぐの枠を抑えるために1枚のみ採用とした。

・ツールスクラッパー 1枚

相手のお守りを剥がしてパルキアの圏内に押し込んだり、ベルトを剥がして要求値を上げるために使う。また、自身のおまもりを剥がしてベルトに付け替えることで、盤面だけでは見えないところからワンパンを通すこともできる。このカードにしかできない動きを持っているので採用しているが、ツールジャマーも捨てがたい。

・やまびこホーン 1枚

+20点パンプ。ボスと併せてサイド2枚を取れたらもっと強い。基本的にはベンチを埋めたりつりざおでケアされるので使える場面が少ないが、それでも使いたい場面がくると、このカードにしかできない役割があるので、採用しない訳にはいかない。クイックボールのコストになりがち。

・ふつうのつりざお 1枚

デッキのリソースを管理できるカード。セイボリーの流行によって殆ど必須級のカードになったと考えている。このカードが無いと、セイボリーで盤面を崩された場合に修復が困難になる。逆に開き直ってハイパーボールの枚数を増やしたり、進化ラインやエネルギーの実物を削ったりすることで、デッキにマッチするように工夫した。

【サポート、スタジアム等】

・カイ 3枚

手札が増えて、ほぼすべてのカードをサーチできて、コストや制約もない。強すぎるっピ。序盤に実物を引き込めると強いので、多めに3枚採用。中盤以降はボス、ツツジ、メロン、キバナにサポート権を使うので4枚は過剰。(スイッチャー型なら話は別)

・ボスの指令 2枚

ゲームを支配するために絶対に必要なカード。バトル場を1回ワンパン、ベンチ2回呼んで対戦アザシタ!!までが理想の展開。つまり2回使えればOKと考えて2枚採用。序盤にどうしてもトラッシュしてしまう場合は、ゲームプランの組み立てがシビアになるので注意。サイド落ちも要確認。

・博士の研究 1枚

手札を補強できるサポート。基本的にはカイで事足りるため使う場面は多くないが、手札が枯渇しそうな場面や、無理にでも動かないといけないところでは必要になる。ともだちてちょうを採用するならカイを減らして博士を2枚にした方が安定しそう?

・メロン 1枚

スターポータル以外でパルキアを即起動できるカード。2ターン目に使ってスターポータルを温存したり、ポータルでゲッコウガにエネを回してパルキアが育っていない時などに使う。一応は手札増強にもなるが、確定の動きがないのでおまけ程度。

・キバナ 1枚

メロンと同様にエネ加速できるカードとして採用。メロンと違いパルキア以外にも加速できるため、ゲッコウガを2回動かして奇襲したり、インテレオンでサイドプランを崩す使い方ができる。1枚のみだが確定サーチの効果もあり、テンポをひっくり返されそうな場面で盤面を修復する力に秀でている。
欠点としては条件を満たしていないと使用できない点で、序盤で手札に抱えてしまったり、相手の動きが悪い展開が続くと腐りがちになる。また、このデッキが苦手としているガラルマタドガスのデッキに対しては条件を満たせずに完全なハズレ札となってしまう。

・ツツジ 1枚

雪道ツツジは魔法の呪文。スタンダード環境での数少ない逆転要素として活躍しているカード。耐久面を厚くしているこのデッキは、ツツジからの要求値が高くなりやすいため非常に相性が良い。うらこうさくデッキは使いたい場面で簡単に持ってくることができるので無理なく採用しているが、他タイプのデッキではサイド3枚の条件が厳しく、かなり使いづらい印象。ツツジの有無は勝敗に強く影響するので、サイド落ち確認は必須。

・頂への雪道 1枚

ミュウがツツジだけでは止まらないので最低1枚は必須。ツツジと同時に使わないと簡単に張り替えられるので、他の場面で使ってもほとんど刺さらない。2枚に増やしてもいいが、別になくても勝てる試合の方が多い気がする。

・シンオウ神殿 1枚

ミュウVMAXをワンパンしようの会。たまに出没するレジギガスにも刺さる。このデッキでは、雪道を剥がすことができる唯一のカード。ヒスイゾロアークなどがもっと台頭してきたら、2枚に増やしてもいいかもしれない。

・基本水エネルギー 7枚

必要最低限の枚数といったところ。ゲッコウガに3枚、パルキア3体で2×3=6枚とすると最大で9枚必要。メロンとキバナで2枚拾えるので本当にギリギリ。一応つりざおでカバーできるとはいえ、残り枚数はしっかり管理する必要がある。
エネが大量にサイド落ちした時に盤面が作れないことがあるので、8枚に増やした方が安定すると思われる。

☆不採用カード☆

・スターミーV

アルセウス系統に強くなるので検討しても良いが、肝心のパルキアミラーやミュウに対して隙にしかならないので扱いが難しい。なくてもプレイングでカバーできるのか挑戦してみたかったので不採用。

・クロバットV

序盤の事故回避、終盤で強引にアタリを引き込むカードとしては優秀だが、負け筋としての側面が強いので採用したくなかった。パルキアは他のデッキと比べても明らかに安定しやすく、クロバットがあれば拾える試合よりも、クロバットがあることで負ける試合の割合が上回る気がしている。VIPパス型ならば1ターン目を重視して採用を検討しても良いと思うが、今回は純度の高いデッキを目指したかったので不採用。

・ネオラントV

だいたいクロバットと同じ。先攻1ターン目の行動に繋がらない分、クロバットよりも役割が薄い。水ポケモンとしてスターポータルの対象となれる点は明確に優位。無くても勝てる試合の方がネオラントで拾える試合よりも圧倒的に多いだろうと思い不採用。

・ふしぎなアメ

インテレオンの採用枚数を増やして、2ターン目に奇襲をかける動きは強いはず。今回はインテレオンを削っているので不採用になったが、もっと攻撃に寄せる場合には採用を検討したい1枚。

・ヒスイのヘビーボール

わりと好きなカードなので以前は採用していたが、練習仲間のありあさんに「おもしろいカードやし好きな気持ちはわかるけど、ヘビーボール使わんでも良い前提で(下振れカバーよりもデッキの最大値を上げて)組んだ方が強いで!」と言われて渋々不採用にした。
これを「サイド落ちしまくる引き運の悪い日やったら、どうせ大会で勝てへんやろ理論」と名付けた。知らんけど。

・クロススイッチャー

使えたら強いのは間違いないが、4枠割いて入れる価値があるのか非常に難しいカード。ボスで良い場面もあるが、ボスでは解決できない場面もあって、採用する価値は十分にあるようには思う。安定感からは遠のくカードかと思い不採用。

・ツールジャマー

CL横浜で採用されている構築をみて「はぇ~」っと感心したカード。おまもりやスクラッパーと若干役割がかぶっているので採用していないが、ベルトに絞る構築にするならあり。抜群グラスの確定ラインが変わる点が明確に違うので、環境に合わせて採用を検討したい。

・ともだちてちょう

練習段階では「LOに対して使いたいかなー」ぐらいしか思いつかなかった。手帳をうらこうさくでサーチしてくる暇があったら他の事した方が強いと思っていたので不採用。序盤にツツジやボスをトラッシュしても良いのは魅力ではあるが、そもそも博士をほとんど使わずに手札を抱え続けるデッキなので、プレイでカバーできる範囲とも考えていた。
しかし、シティリーグのミュウ戦でボスの3枚目が欲しい試合があったり、ツツジを回収したい場面があったので、改めて採用を検討すべきカードかもしれない。

・ダンデ

ミラー意識で採用しているという話をよく聞く。ミラーはワンパンを狙うよりもワンパン回避で優位を狙う構築とプレイを目指していたので不採用。というか使いこなすの難しそうすぎて、採用する自信がなかった。
使えたら強いのは間違いないが、手札を増やすカードでも盤面を作るカードでもなく、どこから枠を捻出すれば安定感を損なわずに採用できるのか、非常に悩ましい。

・モミ

こちらもミラーなどで活躍するカード。相手の行動を1ターンを無駄にさせて、テンポを逆転できる効果がある。スターポータルの温存や、エネと手札のリソース管理がよりシビアになってしまい、使いこなせる気がしなかったので不採用。これを採用して大会優勝とかしてる人は間違いなくポケカが上手い。

・ルリナ

つりざおよりもこちらを採用する理由をまだ理解していないので、誰か知っていたら教えてほしい。

・トレーニングコート

元々は採用していたが、つりざおを採用したことや、エネの枚数を調整した結果、なくても回るようになったので枠を空けた。もしバケツ2枚の構築にするなら必須だと思っている。

・キャプチャーエネルギー

VIPパスを採用したくなさすぎて考案した初動の展開札。メッソンやゲッコウガに貼ったら腐らないのでアリかと思って使ってみたが、やはり水エネ2枚要求のパルキアVSTARと微妙に嚙み合わず、今回はハイパーボールを増やすことで落ち着いた。

☆環境トップとの戦い方☆

<対ミュウ(フュージョン)>

単純なデッキパワーではパルキアよりも高く、スタンダード環境で一番強いデッキとして認識しています。パルキア側の構築とミュウ側の練度によって、勝率が結構変わってしまう対面だと感じます。
パルキア側が出遅れた場合でも雪道ツツジで巻き返せる対面ですので、初動が悪いからと言って諦めずに、1ターン止まってくれる前提でサイドプランを組み立てましょう。

・ミュウに採用されるポケモンたち

まずはパルキア側がサイドを取り切って勝つには、どのようなサイドプランがあるのか整理していきます。
ミュウに採用されているポケモンを倒した場合に取れるサイド枚数と、倒すために必要な打点をリスト化します。実戦で狙う場面がほとんどないような技については省略します。

※レッスンなし=オドリドリが場にいない
※Fエネなし=フュージョンエネルギーがついていない、またはシンオウ神殿が場に出ている

【メロエッタ】HP90 サイド1枚
あくうのうねり
アクアバレット
げっこうしゅりけん(レッスンなし)
たきのぼり+クイックシューター(レッスンなし、Fエネなし)

【オドリドリ】HP90 サイド1枚
あくうのうねり
アクアバレット
たきのぼり
げっこうしゅりけん(バトル場のみ)
げっこうしゅりけん+クイックシューター(Fエネなし、ベンチの場合)

【ミュウV】HP180 サイド2枚
あくうのうねり(ベンチ計6枚以上)
ハイドロブレイク

【ゲノセクトV】 HP190 サイド2枚
あくうのうねり(ベンチ計7枚以上)
ハイドロブレイク(レッスンなし)
アクアバレット+ベルト+クイックシューター×2(レッスンなし、Fエネなし)

【ミュウVMAX】HP310 サイド3枚
あくうのうねり+ベルト+クイックシューター(ベンチ計10枚、レッスンなし、Fエネなし)
あくうのうねり+げっこうしゅりけん(レッスンなしでベンチ計8枚以上、またはレッスンありで計10枚)
あくうのうねり+アクアバレット
あくうのうねり+たきのぼり(レッスンなし、ベンチ計9枚以上)

・パルキア側のサイドプラン

パルキア側が目指すサイドプランとしては、以下のパターンがあります。

・1-3-2 
⇒3~4回の攻撃が必要
・3-3
⇒3回~4回の攻撃が必要
・2-2-2
⇒3回の攻撃が必要
・1-1-2-2
⇒4回の攻撃が必要

最速プランは「2-2-2」ですが、実際のバトルではフュージョンエネルギーの付いたメロエッタやミュウVMAXを無視して戦うことが難しく、相手が事故気味でなければ狙いづらいプランです。
実戦で一番多く取ることになる「1-3-2」のプランと「3-3」のプランについて、よくあるサイドの進め方を一例として紹介します。ここでもオドリドリがいる場合といない場合にわけて考える必要があります。

【1-3-2の場合】※レッスンなし

①メロエッタをゲッコウガまたはパルキアで倒す
②ミュウVMAXをパルキアで倒す
③ゲノセクトVをパルキアで倒す

①でゲッコウガを使う場合、ベンチのミュウVにダメージを与えることでパルキアの圏内に押し込みます。
パルキアでメロエッタを倒した場合は、HP満タンのミュウVMAXが出てきますので、最大打点のベルト+クイックシューターまで通す必要があります。
ここでミュウVMAXを倒せない場合、サイコジャンプから時間を稼がれて、さらに必要なターン数が増える展開になります。
③でVポケモンを倒してサイドを取り切りますが、これは順番として②と入れ替わることも多いです。エネルギーの付いたミュウVが進化せずにベンチにいる場合、先にボスで呼び出してしまってサイド2枚を取るルートを選択するようなパターンです。

【1-3-2の場合】※レッスンあり

①バトル場のオドリドリをゲッコウガで倒しながらベンチのミュウに70点乗せる
②ミュウVMAXをパルキアで倒す
③ゲノセクトVをパルキアで倒す

オドリドリがいる場合のルートはこのようになります。①と②の順番が入れ替わるパターンもあり、先にミュウをげっこうしゅりけんの圏内に押し込んでから一気にサイドを4枚取ることができます。
こちらのパターンでもやはり、サイコジャンプによって時間を稼がれるため、何度もミュウを進化できないように、先にミュウVを呼び出して倒すなどの工夫が必要です。

【3-3の場合】※レッスンなし

①パルキアでミュウVMAXにダメージを与える
②パルキアまたはインテレオンでミュウVMAXを倒す
③パルキア+ベルト+クイックシューターでミュウVMAXを倒す

2パンとワンパンを1回ずつ通すプランです。③の達成が難しい場合は2パンを2回通す必要があり、サイコジャンプを挟まれるとさらに必要ターンが延びます。

【3-3の場合】※レッスンあり

①ゲッコウガでミュウ2体にダメージを与える
②パルキアでミュウVMAXを倒す
③パルキアでミュウVMAXを倒す

オドリドリがいる場合でも、げっこうしゅりけん70点+あくうのうねり240点でちょうどミュウVMAXを倒しきることができます。
サイコジャンプでターンを稼がれた場合、パルキア+ベルト+クイックシューター×2でワンパンを狙うルートも準備できると強いです。

・ミュウ側のサイドプラン

ミュウが狙ってくるサイドプランは「2-2-2」の3ターンで決めるパターンですので、これを如何にして通さないかが重要になります。
なるべく「1-2-2-2」を押し付けられるように試合を運べれば、ツツジも絡めてミュウ側が間に合わない状況を作りやすいです。

ミュウ側がサイド2枚のパルキアを倒す際には、「パワータブレット」「こだわりベルト」が必要となります。このデッキでは、これらのカードが必要な枚数をできるだけ多くして、サイド2枚を取れないターンが生まれる確率を高めるように狙って構築しています。
相手がテクノバスターで倒してくる場合、以下の枚数で火力アップの札を要求することができます。

■ミュウ側のタブレット or ベルト必要数
・パルキアVを倒す⇒1枚必要
・おまもりパルキアVを倒す⇒2枚必要
・パルキアVSTARを倒す⇒3枚必要
・おまもりパルキアVSTAR⇒4枚必要

おまもりパルキアVSTARを2体押し付けられた場合、相手はワンパンするために「シマボシ」で2表が必要になったりしますので、ほとんど実現できない確率になってきます。

しかし、上記はテクノバスターや、Fエネ3枚の「メロディアスエコー」での打点計算となり、Fエネ4枚エコーの280点を通されるとプランが崩壊してしまいます。
ですので、フュージョンエネルギーの付いたポケモンは優先して倒していく必要がある点に注意が必要です。

・盤面形成の話

対ミュウで目指す盤面としては以下のようになります。

・パルキアVSTAR 1~2匹(おまもり持ち)
・ゲッコウガ 1匹
・メッソンライン 3匹

エネルギーは基本的にパルキアやゲッコウガに回しながら、だれが倒されても常に攻撃できる状態を整えていきます。1ターンでも止まるとミュウの速度に追い付けなくなるので、次のターン以降の手張りやサポートでエネルギーを準備できるか常に考えながら、アタッカーを順々に育てていきます。
中盤以降でパルキアVを並べるタイミングについて、ボスで簡単にサイドを取られても問題ない場合や、雪道ツツジで相手が止まる確率が高い時のみを狙います。Vで場に置いた時からおまもりを付けることができれば、相手のパンプ札を2枚要求することができ、ボスから倒すことがやや難しくなるので生き残りやすいです。

・対ミュウのキーカード

・ツツジ
・頂への雪道
・かがやくゲッコウガ
・シンオウ神殿
・こだわりベルト
・インテレオン(クイックシューター)
・ツールスクラッパー

上の方が重要度が高いです。これらのカードはサイド落ちしていないか必ず確認しておきます。また、序盤で引いてきた場合にコストでトラッシュすることはできるだけ避けて温存するようにします。

<対パルキア(ミラー)>

人によって採用カードが微妙に異なっており、白馬入りまで含めると幅が広すぎるので、細かく考察しきるのが難しいです。
基本的には、よく見かけるベルト多めでおまもりが0~1枚の構築を想定して調整しています。
パルキアミラーはミュウ対面よりもプレイングでカバーできる範囲が広めという印象なので、あくまでデッキ構築の段階ではミュウに対しての勝率を落とさない構築を最優先として、かつミラーでも戦いやすい構築を目指すと良いと思います。

・ミラーマッチで意識すること

対パルキアでは、主に以下のことを意識しながらプレイしています。

・パルキアをなるべくワンパンさせない
・どこかで相手のパルキアをワンパンする
・げっこうしゅりけんを通させない
・ツツジを打たれるまでに盤面を整える
・ツツジまでになるべくデッキの中身も整える
・やまびこホーンのケア

他にも考えることは山ほどありますが、基本的には相手にサイドを簡単に取らせないように立ち回りながら、相手が攻撃されたくなさそうなポケモンから攻撃していき、中盤以降はどのポケモンを倒されても返しのターンで優位に立てるようなプレイができれば理想です。
パルキアミラーではサイドプランの意識よりも、相手を詰ませる盤面づくり、相手に詰まされない盤面づくりを意識してプレイしている気がします。
サイドプランを考えなくてよいと言っているわけではありませんが、ツツジの条件となる3枚、前のパルキアをワンパンされたりやまびこホーンで負ける2枚のラインだけ強く意識できればそれでよいと思います。

・盤面形成の話

対パルキアでは以下のような盤面を目指します。

・パルキアVSTAR 1~2匹
・ゲッコウガ 0~1匹
・マナフィ 0~1匹
・メッソンライン 2~3匹

ゲッコウガについて、げっこうしゅりけんを通せる場合でも、次のターンで続けて攻撃できる状態を作れなければ無理に狙う必要はありません。
マナフィを展開された場合は基本的にゲッコウガで攻撃しませんが、水エネをトラッシュする役割や、手札補強する役割でベンチの1枠を使うことがあります。
相手がスターポータルを使っていない場合は、盤面にゲッコウガが見えていなくても必ず警戒しましょう。マナフィが置けない場合でも、ジメレオンにおまもりを付けることで手裏剣から守るプレイがしやすいことがこのデッキの面白い特徴です。
中盤以降はツツジを必ず打たれるものとして、それまでにアタッカーの準備をして、メッソンラインを並べることでアタリ札を増やしておくことが重要です。できればクイックボールや博士で不要な札をトラッシュしておけるとさらに良いです。

・対パルキアのキーカード

・ツツジ
・マナフィ
・こだわりベルト
・ツールスクラッパー
・やまびこホーン
・インテレオン(各種)
・シンオウ神殿(雪道ケア)

最後に

シティの結果報告からnoteの公開まで2週間もかかってしまいました…
採用カードの考察などはシティ前から書き溜めていたのですが、ほかの部分で軽く肉付けしようと思ったら書くことが増えすぎました。特に対ミュウの戦い方は、これでもかなり端折って書いたのですが、いかんせんルートが多くて纏まり切らずに結構長々と書く羽目になり、全然アップできない日々が過ぎていました。
とはいえ、なんとかJCS前に公開することができましたので、少しでもJCSに参加される方の参考になれば幸いです。
最後まで目を通して頂いた方も、飛ばし飛ばしで情報を拾われた方も、お付き合い頂きありがとうございました。

なにか不明点や質問、指摘等あればTwitter(@yawingaming)のDMまで気軽にご連絡ください!

2022/6/10
・見出しが多かったので一部変更
・見つけた範囲で誤字脱字を修正

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