いのちのものがたり9

わたしはまるで、誰かの代わりのようだった。

わたしを見る母も仮の姿のようだった。

ここは全てが幻なのか。

母はよく歌をうたっていた。

わたしをあやすように、自分の世界をあやしていた。

夢を見ていた。

それは実際夢だったが、この世ではそれがすべてだった。

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