いのちのものがたり24

眼下にあの星が見える。

わたしは身体のことを一瞬で忘れた。

記憶とは、なんて儚く曖昧なものだろう。

「ああ唸っている。あの星が」

この音を頼りに降りて行ったわたし。

身体のある私をわたしは眺めていた。

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