いのちのものがたり25

そこに王はいた。古びた布をまとい、ただ立っていた。

なぜそれが王だと分かったのか。

「わたしが呼んだのだ」王はそう言った。

「あなたが呼んだ?」

「わたしの歌を聞いただろう?あの歌は君にしか聞こえない」

君とは私のことなのだろうか。

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