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11月11日(月)名古屋駅西タイムトリップ〜恥と誇り、その先にあるもの〜
11月11日夜の「旅するなごや学」は、名古屋市立大学大学院人間文化研究科准教授の林浩一郎先生と、「屋上とそら」代表取締役の堀江浩彰さんのお二人による講座でした。
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「名古屋駅西タイムトリップ〜恥と誇り、その先にあるもの〜」というタイトルで、会場は駅西のホリエビルにあるGallery NA2です。堀江さんは、ホリエビル中心に、さまざまな事業を展開していらっしゃいます。
戦後、駅西には、多くの闇市マーケットが開発されたそうです。
笈瀬通という通りがありますが、元は笈瀬川という川だったそうです。
飲食店、薬品店、靴屋、かばん屋などが並んでいたそうで、マーケットは競合していましたが、駅西商店街連合会ができたそうです。
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その中に国際マーケットがあり、いろいろな国籍の人がいたそうです。
しかし、駅西は駅裏と呼ばれ、恥ずかしい地域であると考える人も多かったそうです。
1960年代に、東海道新幹線の乗り入れが決まった時から、行政による都市改造がなされることとなり、マーケットの人々は不公平な立ち退きに対抗したものの、都市美化計画には反対せず、問題は金銭で解決することとなったそうです。
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駅西は、ヤングの町となりましたが、2000年代の不況でそれが失われかけ、
その後、リニア用地の買収で、新しい段階になってきているそうです。
今回の旅するなごや学の全体テーマでもある「過去を回顧することがいかに未来につながるか」も考えてみました。
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最後に、夜の駅西のまち歩きをしました。
通りに面した居酒屋で飲食している人たちがいました。
マーケットの建物だったところは、ちょうど長屋のように店が連なっていました。
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リニア駅の工事現場にも行きました。
飲食店が立ち退きしてしまった、というちょっと悲しい話もありました。
来年4月に「名古屋駅西タイムトリップ」という本が刊行される予定だそうです。
今回特別に、そこで使われる写真を何枚か見せてくださいました。
この本が出たら、ぜひ購入したいと思っています。
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レポート:三宅由美子 写真:Mie.H
■レポートしたプログラム
■旅するなごや学
■やっとかめ文化祭
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