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EPT/the Quartz 9/7配信開始!


ついに、the Quartzの1st E.P. 『EPT』配信だ!!

アルバム『JFL』から1年半

前作、アルバム『JFL』は、高校三年生の頃に作ったE.P.『化け物』から表題曲の「化け物」、高校の軽音部で組んでいたバンドの文化祭のために作った「悪党のテーマ」、同じく高校時代の失恋を基に作った「週末」などが収録されていて、個人的には10代の総決算のような作品になった。

17歳から21歳という4年間もの長い時間をかけて、制作環境や配信環境を試行錯誤しながら、the Quartzというプロジェクトを始めるまでの曲たちを、ありのままのやり方で形にできたと思っているが、『JFL』は知り合いの目に留まる以上の成果をもたらしてはくれなかった。

実際、自分の周りで音楽を制作している人はたくさんいるが、それを積極的にspotifyで再生することはあまりない。残酷な話だけど、そこまで刺さらないものが多いのは当たり前のことな気はする。
知らない人に届かせるというのはもっと難しいことだろうと思う。

ただ、『JFL』は友達や先輩、後輩などいろんな人が、よく聞いてると声をかけてくれた。もしかしたら友達補正抜きで、音楽として響いてくれたのかなとほんの少しだけ達成感を得られたのは確かだ。

それまでにあった曲のタネをアルバムで出し切り、バンド「chatoe」の活動にも追われ、(『星の子』は宅録&俺ミックス、「FLY」はスタジオレコーディングです。)

the Quartzの新作についてはまた脳内に堆積するばかりだったし、ミックスや録音、ドラムの打ち込みのクオリティアップ、CubaseからStudio oneへの乗り換えなど、いろいろの手続きのなか、ほとんど目立った活動をできずにいた。

『EPT』はもっと届いてほしい

来る『EPT』は、the Quartzを始めるつもりになった2020年ごろに作った曲である「夢で会えたら」を正式な形で出すにあたって、絶対に表題曲にすべきと踏んでつくったE.P.になる。

『EPT』の本意は『Eat Pizza Together』であり、コロナ禍を潜り抜けて、「誰かと飯を食って歓談する」みたいなことの希望をテーマに、それと対比して、果てしなくてあっけない孤独と向き合うような5曲に、結果としてはなったと思う。

リリースされた暁には、インスタのリール動画やYoutubeショートなんかの動画を頑張って作ってみて、いっときのバズを狙ってみたいと思っている。

自分の音楽はいっときのバズとは遠いところにいる気がしていて、あまりにも普通で、丸っこくて印象に残らない、なにも目新しくない曲たちだと思うので、そういう方略が合うかはわからない。
だけど、どうにか届いてほしいのだ。
気になったレーベルに意を決してメールを送ったり、ディストロに恥を忍んで自薦したり、たまに思い立ってそういうことをしても手ごたえのなかった『JFL』の悔しさを晴らしたい。

今回の音源は、ほとんどの作業を退院からの1か月間、ステロイドが切れないうちの異常な集中力と執念で行った狂気の音源になっている。
ドラムやベースをサポートメンバーに頼んで録音しようかとも逡巡していたが、すべての音の一つひとつまで自分が決めないと気が済まないことにこれを通して気づいた。

俺は、自分を評価したり自分を客観視するのが苦手だ。それで人に売り込まなきゃいけない就活やバイトの面接なんかはどうしてもしたくないし、自分はまともな人間だと思えなくて、教師になる道にどうしても乗れなくて大学を辞めてしまった。
唯一自分を見つめられるのは、自分の書いたものや作ったものを見ているときだ。
そのときはたまに自分を認めることができる気がしている。
自分の全部がアルバムの一音ごとに乗っていて、だから、それを聞いてもらうことが一番自分をわかってもらうことな気がするのだ。

宮崎駿監督の映画『君たちはどう生きるか』を見たことも記憶に新しい。
米津玄師とのコラボは予想外だったが、彼らに共通するのは「全部本人が指図して作る」ということだろう。どこまでも個人の中から出てくる執念と狂気の塊に、人を惹きつける力がきっとあると思う。
「分かち合えない心の奥 そこにしか自分はいない」藤原基央もそう歌っている。

the Quartzはそんな孤独から生まれる音楽で、きっと誰かの孤独に共鳴するはずだ!!
新曲はまだまだあります。『EPT』配信のあとも、途切れさせずに音源を出していきたいと思っているので、どうか見ていてほしい。

ではまた!


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