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ショート・ショート

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往復小説を除くショート・ショート作品を纏めております。ショート・ショートの魅力は短時間に書ける(読める)、色々なジャンルが出来る、エッセンスが凝縮される等、独特なものがありますね。
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#少年の夢

ショート・ショート:少年の夢

 夕暮れ時、風をきる音。  息が白い。 「またやってる。」  呆れたような声。  少年がバットを振っている。 「ご飯できてるからね。」  疲れた顔の若い母親。  意図せず彼女は侮蔑的視線を向ける。 「うん。」  少年はバットを振っている。  彼女は舌打ちをした。 「才能がない。」  コーチから言われた。 「自分に合ったものが他にあると思うぞ。」  監督に言われた。 (わかっている。)  気持ちがいいんだ。  野球が。  理由はわからない。