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クルンクルンの世界3

ルーレットが止まったのはアサト側だった。
カードは既に提示されていて裏返しのため数字を見ることはできない。アランは自分の番でないのか、ただいらだっているようだ。
"ボクの番からだね。この隠された2枚のカードの合計は2だ!"
"ほう。ずいぶん強気だな。ならば俺は5だ!"
カードは開かれ出た数字は0と2だった。当然合計数は2だった。
"スゴい!アサトの勝ちよ!"
"これが本当の勝負だったら父上が消えてるね。まだやるかい?"
"もちろんだ。これで勝負だ!"
アランは持っているカードを伏せて差し出した。
アサトは間髪入れず0を含めた中から一枚裏にして出した。
"俺の番だな。合計は3だ!お前は0を出したな"
"どうかな。ボクは4だね"
開かれたカードは3と1だった。合計は4だ!
"なぜだ?なぜお前には数字が読めたのだ?"
"兄さん。守り続ければ失ってしまうこともあるんだよ。ボクは行くね。カードは返すよ"
アサトはアランにカードを渡した。
"お前のカードをなくして、どうするつもりだ?"
"兄上も心配症だなぁ。ボクはここでは1だけど外に出たら何にだってなれるんだ。新たな仲間を探すよ"
"そうか。大した手向けはできんがコレを持ってゆけ"
アサトはアランから王家の剣を授かった。
"お父様の無事が分かったら教えてね"
アーナは城に残ってアランのもとについた。
"じゃあ、行ってくるよ!"
アサトは城を出た。
#クルンクルンの世界
#小説

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!