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慶應を卒業間近なのに辞める学生の話を聞いて、これは新しい市場価値の作り方だと思った件

こんにちは。柴田です。
たくさん起業してます。

ちなみに野菜が全く食べられません。

先日、自分が経営している会社に学生インターンとして関わっている方から報告がありました。

「実は、卒業まであと1年、残り10単位程度なんですけど、この春から慶應を辞めてフリーランスになります。並行して、やりたい事を学ぶために別の大学に行きます!」

びっくりしました。
そして一瞬「うわー、慶應辞めるのもったいな!」と思ってしまいました。

・・が、すぐに思い直したんです。
「むしろ、めちゃくちゃ面白い」と。

ストーリー重視のキャリア戦略

なぜか。それは「ストーリーが形成されるから」です。
その人にしかない物語が生まれるから。

慶應を中退して自分のやりたい事を宣言する…間違いなく人々の意識に残りやすくなりますよね。「もったいない!」「なぜ辞めたんだろう?」と興味を持ってもらいやすくなる。
慶應を卒業した人は、世間にごまんといますからね。

いわゆる評価経済社会においては、SNSで「自分の物語」を発信することが重要ですが、そこに強いストーリー性があると共感を得られやすくなります。

ただ中退しただけではマイナスかと思いますよ。でも、「自分の人生を生きる」という強い想いや生き様がそこにあって、かつ何かを犠牲にするような意外性が加われば、それが必ず周囲に伝わります。

具体的に言うと、

「新卒カードを残す」
          or
「大学を中退+やりたいことに突き進む」

ことを比較した時に、後者の方が評価経済におけるストーリー競争時代を生き抜くためには良いだろうと感じたんですね。

長らく日本の繁栄を支えてきた年功序列、終身雇用システムがオワコン確定したいま、大学を卒業するメリットは「新卒一括採用」という1度の機会を有利に戦うことにしかありませんし、恐らく数年後には、この新卒一括採用システムも破綻していくと思うんですよね。年功序列・終身雇用とのセットで活用されてきた仕組みですから。出口が破綻したのに入り口だけ慣習的に残す意味が無いと思ってしまいます。

で、もちろんこれは大学中退に限った話では無くて、転職でも、起業でも、キャリア全般で同じことが言えると思います。

新しい市場価値の作り方


恐らくですが、評価経済社会の中では「過去」の実績の評価ではなく

「未来」に対しての宣言がより意味を持つんじゃないかと。

自らの生き様を継続的にコンテンツ化することで、共感や応援を得て、結果として出会いや成長の機会を得る。それがまたコンテンツになる…というサイクルが生まれます。当然、その道中では苦労することもたくさんあると思いますが、むしろコンテンツをさらに面白くします。

これまでとはまったく違った、新しい市場価値の作り方です。

市場価値の「新しい作り方」ではなく、「新しい市場価値」の作り方です。

僕自身、この構造に気づくのがすごく遅かったんですよね。。
これまでもう必死になって実績作りをしてきたんですけど、途中で

あれ、これは全く違うゲームだぞ」と。

実績ムキムキの状態になってしまうより、むしろ若くて未熟な状態の方が強い時代なんだと思います。その方がストーリー的に感情移入しやすいから。
未熟な状態を隠さず、自分を晒して生きている人って、ホント強いなと。

今回、この学生さんの話を聞いて改めて感じたのでした。

まあ僕が名前を挙げる必要が無いくらい、そういった生き方で自らキャリアを切り開いている人達が既に数多く台頭してますよね。

スキル獲得よりも「生き様コンテンツ」の発信

言うまでも無く、これまでのキャリア形成で勝ち上がっていくためには、スキル獲得が必要でした。スキルを獲得して実績を積み重ね、市場価値を高める、という考え方。

でも、それって「こういうスキルを持っていたら価値を出せる」という正解があるからできることですよね。

今は変化のスピードが速すぎるので、そもそも先の「正解」なんて誰にも分からない世の中です。キャリアプランを作っても意味が無くなる可能性が高い。5年後に向けて「こんなスキルを獲得していきたい」と計画しても、そもそも5年後にそのスキル自体の価値が枯れてしまうかもしれない。おまけに、スキルはコモディティになりやすいですよね。先輩たちが既にたくさん並んでいる列の最後尾からスタートすることになる。

正解のない時代に大切なのは、スキル獲得よりも「生き様」を決めること。

自分は何をしたいのか。その裏にはどんな理由があるのか。何を大切に生きていくのか。その「生き様」を晒して生きていくことが、希少性と共感を生み、個の時代で活躍できる、応援される人間なんだろうなと思います。

最後に

ここまで語らせてもらってきましたけども、とは言え、

間違えるな!言われた通りにやれ!人と同じようにしろ!

と言われて育ってきた世代の人(僕もそうです)が、これまでの常識をアンラーニングするのは正直めちゃくちゃ難しい。なかなか出来ないですよね。

なので別に僕は大人に無理やりレールから外れろ!とか言うつもりも無いんです。所詮まだまだ従来のルールが中心で、評価経済社会というのは全体から見たら一部の現象に過ぎないとも思いますので。

これはむしろ、これから日本の未来を背負って立つ子ども世代に伝えなきゃいけないなと。そう思ってます。

実はそんな問題意識を持って今年新しく立ち上げたのが、子ども向けのコーチング事業です。大人になったら我慢せずに、やりたいことを見つけられる、そんな子どもの育成に貢献出来たらなと思ってます。


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