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「本を囲んだ語り部屋」2024/4/14ルーク・バージス『欲望の見つけ方』

日曜朝のX(Twitter)スペース「本を囲んだ語り部屋」4/14はルーク・バージスの『欲望の見つけ方』を取り上げました!!

表紙に大きく書いてある通り、著者は「人は皆、誰かの欲望を模倣する」と言います。欲望は自らが生み出しているものでは?いう気持ちにもなりますが、著者はによればどの欲望もすべて家族、友達、同僚など自分のなかのモデルに起因していると指摘します。そしてこの「模倣の欲望」は争いや競争につながり、そのループはモグラたたきのように延々と続くこともあるとも書かれていました。

欲望には「濃い欲望」と「薄い欲望」があると言い、いかに「濃い欲望」を見つけ育てていくかが大事だと著者は言います。「濃い欲望」とは自分の内側から湧き上がってくるものであり、幸せな気持ちが長続きする上に周りの環境に左右されることもない欲望だと言います。

語り部屋では冒頭、良い欲望の循環の作り方について語り合いました。人生を歩んでいく上では周囲からの刺激によって生み出される欲望は大切ですね。その上では欲望に振り回されるのではなく、欲望を自分の人生を寄り良いものにしていくものにしていくことが大切だと感じます。本でも例として挙げられていますが、芸術家が自分が本当に作りたいものと、市場で評価されるものとの間で揺れ動くというお話はまさに欲望の悩ましさを表していると思います。一方で人に対して本当に大きな感動を与えるものは、作品だけでなくその人の人生であったりもします。人の人生をかけて追い求めたいほどの「濃い欲望」を感じる時に人は心が動かされるようにも思い、自分の中に抱えている欲望は「薄い欲望」なのか「濃い欲望」なのかを問われる想いになりました。

ではどうやって「薄い欲望」から「濃い欲望」に接続していくのか?という問いを受けて、モデレータ仲間から『リーダーシップの旅』を紹介いただきました。リード・ザ・セルフ、リード・ザ・ピープル、リード・ザ・ソサエティのステップが印象的なこの本ですが、リード・ザ・セルフへ変化する上では組織の論理から個の論理への転換が大事だといいます。組織の中で自分を最適化する中では主語が組織になってきます。しかし組織の論理から脱して自分を主語にしていくことで見えてくるリード・ザ・セルフ。その気づきの中で自分の中にある「濃い欲望」が育まれてくるように思いました。

最後にはこちらの本を5回は読んでいるというコッシーさんこと越川慎司さんにも上がってきていただき、「幸せは承認欲求を手放していくこと」というお話を伺いました。欲望は他者を通じた触発効果が必要な一方で、幸せは他者を介在せずに感じられることが大事というお話は非常に印象的でした。相対ではなく主体的に幸せを感じていくことができるかどうかが大事というお話はすごく響きました。そのお話から思い出したのは「やりたいことリスト」を継続的に書いている中で変わってきた体験です。自分は定期的に「やりたいことリスト」を書いているのですが、当初は「欲しいもの」が中心だったものが次第に「ありたいこと」が増えていった体験があります。そしてその「ありたいこと」も他者へのあこがれから自分のありたい姿へ変わってきたように思います。これは多くの人と関わる中で、自分の想いに沿って生きている人からの良い触発を得られたことが大きいと感じています。「濃い欲望」で生きている人との関わりが大事だと感じ、ここに良い欲望の循環の作る上でのヒントがあるように感じました。


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