予約の取れないレストランから、オンラインディナーライブをお届けしてみた
ピアニストとDJのユニット「Piano with Headphone」。いつも東京でライブをすることが多いのですが、このコロナ禍においてオンラインで行うことを決定、私はそのお手伝いをしました。
企画開始から実施までかなりタイトなスケジュールでしたが、そのくらいの速度感じゃないと日々変わる状況下で何かするのは難しいとも思います。
結果、緊急事態宣言明けから東京アラートが発動される前のタイミングで実施ができました。
企画の内容は以下。
PwH Letter from Auberge Feliz (オンラインディナーライブ)
日時 5/ 31 18:00 開場
場所 zoom → YouTube
出演
Chef : Yatabe (www.grupo-feliz.jp)
Live :Piano with Headphone (a2precords.com/pwh.htm)
Piano : JUNKO
Electronic : ONI
Remote Guest
MC MORRIS
Tap Artist : Lily
Tap Artist : Yuki
Ballet : Anna Sato
氷染め : Sayaka
Sound engineer : Hori
内容
今回は静岡県修善寺の予約のとれない泊まれるレストラン オーベルジュフェリスのspecial dinner box を皆様のおうちにお届け、皆様一緒にそのディナーをいただくという経験。オーナーシェフの矢田部氏からの食材、料理の説明、皆様との会話を楽しんだ後、オーベルジュの絶景レストランから夕陽から夜景に移り行く景色をバックに PwH のライブ配信を行います。そして、都内からの遠隔ゲストとのセッションも、見どころ満載のオンラインディナーライブ!!
フルコース ¥13,000 1人前 / ¥25,000 2人前
スチーム野菜のバーニャカウダ風
パンの中に盛り付けたタパス盛り合わせ
牛頬肉のミニパイ包み
天城軍鶏のアーモンドクリーム
仕事したお肉3種と野菜のブロチェッタ(串焼き)
金目鯛のパエリア仕立て
バスク風チーズケーキ
プチフール3種
¥7,000 1人前 / ¥13,000 2人前
ケークサレ
魚介のパエリア
タパス4種
¥4,500 1人前 / ¥8,000 2人前
アヒージョ3種
3種お肉と野菜のブロチェッタ
予約はフルコースが最も多く、シェフが50人前を土曜日朝方までかかり配送を手配しました。
東京組は技術的なリハーサルを重ね、
全員の体調が問題無いことを確認しての前日入り。
下の画像は、堀さんがかなり直前まで粘ってセッティングした結果できた乱雑な配信卓。apple製品だらけで「林檎畑」って呼ばれてました。
結果、美しい配信ができました。観てください、この夜景。
音質も拘り、Youtubeで高音質な音をお届けしました。
質に拘った結果、映像と音が別系統になり、ズレが出てくる。できるだけリップシンクするように本番開始2分前まで調整しました。
東京のタップダンスと修善寺のピアノのリアルタイムセッションも成功。いま自分が鳴らしている音との遅延が発生するので、なかなか難しいセッションだったと思います。
ZOOMを組み合わせることで、お客様の顔が見えるのも利点も大きかった。演者にとってみれば、練習と本番の差に近い効果があったのではないでしょうか。そして、お客様側も「観客」から「観るだけではなく感動を伝える客」に意思を持って変わったように思います。明らかに、オンラインのお客様に支えられて作られたライブイベントでした。
今回、現場のカメラは3台。中央から、ピアノの手元、そして斜め前から動かしながら撮るカメラ。私はその3カメ目を使ってAnna さんを捉え続けていましたが(動きがあるため、ずっとピントを合わせる作業が必要だった)、欲を言えばもっとスイッチングでカメラアングルを変えたかった。3台は少ないですね。
個人的に、カメラの画角・色温度・感度などがお客様の体験とイコールになるというのは、ライブをその場でお届けするのとは全く異なる感覚がありました。まだカメラ廻りは追求できる余地が大きそうです。
何より、このクリエイティブな企画が出来たのは、 Auberge Felizのオーナーシェフのクリエイティブな姿勢があったからだと思います。こんなに素敵な泊まれるレストランがあることを、初めて知りました。
上の写真がオーナーシェフの谷田部さんで、下の写真がお届けした料理。
この料理そのものとは違いますが、賄いで色々食べさせていただきました。野菜も肉も本当に本当に素晴らしく、またその知識も豊富で、真の食のクリエイティブとはこういうことか、というのを目の当たりにしました。
そんなAuberge Felizさんも、6月1日より9月分のご予約受付開始したそうです。当面の間は週末の金曜から月曜日までの営業、密を避けるために3部屋3組のスタイルとのことで、益々予約が取れない状況だとは思います。
気になる方は是非、Auberge Felizさんに予約をして平穏な食事を楽しんでみてください。自分もまたいつか行きたいと本当に思っています。
クリエイティブな人達が一丸となって、今できる最高の体験をお届けした今回の企画。なんだか感極まってしまい、5年ぶりにイベント後に人前で泣いてしまいました。
これからの世界だから出来る事は、まだまだあるはず。
もっと先の世界が見えるよう、次の企画を考えます。
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