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三重県の今月末の最悪予想&年代毎の陽性者推移から読み取れること

久しぶりのnoteです。
今までは全国のデータで直近の未来予想をしていたのですが、いよいよ三重県内でも【コロナ禍始まって以来初めて】感染爆発状況が起こりえる事態になってきたため、三重県内限定の状況把握と近未来予測をしてみました。

何もしなければ8月末には500人/日を突破して医療崩壊する可能性が…

まずは、三重県内の陽性者数の推移と7日間平均を、三重県が公表しているデータ(https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000896797.csv)から拾ってみました。

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7/24に底を打つかと思われた新規陽性者数が、その後一気に加速している様子が明らかです。
6/30に三重県独自の「リバウンド阻止重点期間」が終了していることから、県の手綱が緩んだタイミングから拡大に舵を切ったことが見て取れます。また、この時期は東京での感染拡大とδ株への置き換わりが一気に進み始めた時期と重なっており、夏休みなどにより首都圏のδ株が三重県に飛び火した可能性が高そうです。(遺伝子解析をしなければハッキリは分かりませんが)

つまり、今回の第5波の急拡大は、「感染対策の緩和」と「首都圏からの流入」「δ株への置き換え」の3点で一気に加速したと考えられそうです。

さて、このグラフから近未来を予想してみます。過去のnoteでも実施したように、陽性者数の縦軸を対数表示に変えてみたものがこちらです。

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みごとに7/24以降、ほぼ直線的(指数関数的)に増加していることが見て取れます。この直線を9/1まで伸ばすと、ほぼ500人/日、という結果になります。

このことから
【何も対策を打たなければ、三重県内の新規陽性者数は8月末頃に500人/日を越える状況になる】
ことが予想されます。三重県が現在確保している病床は436床(8/15現在) 第5波の立ち上がりを受けて50床以上追加を検討しているそうですが、たった2週間後には、それらのコロナ病床が毎日全床埋まるだけの新規陽性者数が出てくる事態も起こりえる、ということです。(現実にはそのような事はあり得ないので、新規陽性者数の9割以上が入院できず、自宅療養せざるを得ない状況が想定されます)

また、500人の新規陽性者に平均10人の濃厚接触者がいると仮定したら、毎日5,000人/日のひとが外出自粛を求められる状況になります。10日続けば50,000人の濃厚接触者。これは、三重県民の35.5人にひとりが10日の間に濃厚接触者と判定されて、一時的に仕事や外出ができなくなる事を意味します。

すでに三重県は県独自の緊急警戒宣言を発令し、国のまん延防止等重点措置適用も目指しているので、そのような事態にはならないと信じたいですが、その効果が現れるのに10日〜2週間掛かるので、効果がみえてくるのは8月後半以降と思われます。

9月、学校が再開した時に何が起こるか?

さて、三重県の陽性者データは年齢も記載されているので、年齢別で1週間毎の陽性者数の推移を拾ってみました。

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過去の第3,4波では

①まず10-20代に感染が拡がる ←県外外出や飲食、同年代同士の外出や娯楽など?
②30-40代、50−60代が追随する ←職場や家庭内?
③2週間ほど遅れてから70歳以上の方々に感染が拡がる ←家庭内、福祉施設?
④しかし、10歳未満にはそれ程拡がらない ←若年者への感染力低い?

という状況でしたが、第5波で大きくこの状況が変わりました。

①10-20代と30−40代がほぼ同時に感染拡がる
  ←外出や飲食の影響より別要因(通勤や職場、日常的外出等)の方が強く影響?
②50-60代が追随する ←職場や家庭内?
③10歳未満が増え始める ←若年層への感染力増で家庭内
④一方で、70歳以上は増加ペースが緩やか ←ワクチン接種の効果で抵抗性増強

70歳以上が増えないことを確認したくてこの表を作ってみて、それは予想通りだったのですが、予想外に10歳未満の陽性者数が増えている事に気づきました。ここで、10歳未満は人口減少中の三重県では割合はさらに多いのでは? と思い、各年代で10万人あたりの週間陽性者数に読み替えたのが次のグラフです。

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人数的には多かった50-60代を抜き去って、10歳未満の10万人あたり陽性者数が30-40代、つまり、親の年代とほぼ同じペースで拡がっている状況が見て取れます。この結果から、δ株は家庭内に持ち込まれたらほぼ阻止不可能(ワクチン未接種の家族全員に感染している)と感じます。

また、この結果から近未来にもう一つ、大きな危惧が生まれます。

現在は夏休みのため、10歳未満の多くは家庭内、もしくは地域の小さなコミュニティの中で生活しています。なので、感染しても家族や地域コミュニティを越えて感染を拡げる機会はそれ程ありません。

しかし、二学期が始まればどうなるでしょうか? 無症状またはごく軽症な子ども達が学校に登校し、クラスメイトと濃厚接触を繰り返すことになります。

学級閉鎖や学年閉鎖、休校措置が多発し、全員が自宅待機になる可能性も

クラスにひとり陽性者がいたら、δ株に置き換わった今、クラスメイト全員がきちんとマスクをしていても感染が拡がる可能性が危惧されます。
そして、その生徒達の両親も無関係ではいられないでしょう。学校で感染した子ども達が家庭内でウイルスをまき散らさないようにするのは、現実的ではありません。
そして、そのような事例が県内の複数の学校で起こったら、かなりの人数が出勤できない事態になり、会社や社会インフラの運用にも支障が出始める可能性があります。(例:台東区 8月末まで不燃ゴミ収集を休止 清掃事業所職員に複数のコロナ感染者)

第1波の頃を思い出して対応すれば、きっと未来は開ける

不愉快な近未来予想を書き連ねましたが、学校が始まる前に地域の中の陽性者数をグッと抑え込むことができれば、学校内に入り込むウイルスも減り、学級閉鎖が必要になるリスクは下げる事が可能です

○極力外出を減らす(買い物は家族みんなで行くのではなく人数制限する、外食を減らす、もし行くなら同居家族のみで、リモートワーク、リモート授業を促進する等)
○同居家族以外と逢う(すれ違う)場面では必ず不織布マスク(ナイロンマスクはNG)
○場面の転換時(移動後、休憩時、食事前後、トイレ後、顔を触る前、帰宅時等)には手洗いまたはアルコール手指消毒
○同居以外の他者との距離は2m以上空ける
○体調に異常を感じたら即座に休む

みなさん、三重県民の根性、見せてやりましょう‼️

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