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自分の過学習をどう防ぐか?

機械学習でモデルの精度を下げる要因として「過学習」というものがある。教師データにフィットしすぎたことで、違う傾向のデータに対して精度が上がらない状態を指す。詳しい説明は別途以下の記事を参考にしていただきたい。

同じことは恐らく人間の世界にも言えて、ある特定の価値観や事例しか起こらない世界に長くい続けると、その中でしか正解を出せなくなるかもしれないということである。

もちろんある特定条件に自分の活躍の舞台を限定することで、高品質を維持するという選択もありえるが、この不確実性の時代そして終身雇用を前提としない形に向かう社会において、その選択は取りにくいだろう。

でも企業に勤めるとどうしてもこの過学習の状態になりやすい。そういう意味で若いうちに複数の上司の下で働けるように会社に働きかけることは1つのアプローチだろう。それが叶わない場合は最悪転職をするということになるわけだが、それでは余りにもコストがかかり過ぎるしリスクも大きい。

だから私は外部の勉強会やコミュニティへの参加を強く勧めたい。特にITの世界は、こうしたコミュニティ文化がこの10年ほどで広まったと感じる。実際に経済的な投資は殆どなく色々なグループに参加できる。はずだ。

ただこの時のポイントは、可能な限り運営側として参加し、実務を通して外部の方と活動を共にすることではないかと思う。単なるイベント参加者としての交流では、効果がないわけではないが受ける刺激は限定的になるだろう。仕事のやり方やチームでの振る舞い方など、自分が正しいと思ってきた価値判断がイマイチだったり、普段意識してない何気ないことが皆から喜ばれたり、多くの気付きや学びがあるはずだ。

実際私は来年2/29に開催されるBacklogWorld2020というイベントの運営に関わらせていただいているが、実際の作業や課題に向き合うことで、仕事のやり方とか価値観とか、色々と気付きが多い。 全く新しい環境で自分が1人の人間としてどれぐらい人の役に立つのか?年齢を重ねれば、プライベートも含め自ずとそれを図る場面は増えてくるだろうが、特に若手にとっては、外部のコミュニティ活動は貴重な経験になるだろう。

自分の価値観とフィットする文化を持つ組織で、ベースとなる価値基準を育てながら、閉じて過学習にならないように適度な刺激を外部に受けつつ、自分というモデルを最適化していくのが効果的だと思う。何より一番大切なのは、自分がある特定の教師データに対して過学習されている可能性があるという自覚を持つことではないだろうか。

世界は広い。より多くの経験と知識を得て、自分というモデルをよりよいものに最適化させていきたい。

最後に宣伝です


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