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ひとつのセリフを聞くだけで観る価値がある映画 #16

先週から公開されたウディ・アレン監督の最新作「レイニー・デイ・イン・ニューヨーク」。なんとなくいろんなウェブメディアに載ってる感じがしてて、好評なのかな。だとしたらすごい嬉しいですね。

もしまだ観てなくて、この記事にたどりついちゃった方、これから観たいなって思った方は下記、若干ネタバレになってしまうので、ご注意を。まず映画を見ていただいて、そのセリフがなんだったのか、そして僕と共感してくれたらとてもうれしいんですが。でも相方はぜんぜんピンときてなかったから、共感してくれる人が少数派であることはわかってるとも。

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郊外の大学に通う大学生のカップルがティモシー・シャラメ扮するギャツビーとエル・ファニングのアシュレー。2人はニューヨーク・デートを楽しみにしていたが。。ってそこからはウディ・アレンお得意のドタバタ・ロマンチック・コメディーです。

で、途中、セレーナ・ゴメス扮する元カノの妹であるチャンと話して、母親のグチをこぼす場面があります。本当は能力があるのに現実に向き合おうとせず、現実は甘くないとうじうじしているギャツビーに向かって、

現実は夢を諦めた人のものよ。
Real life is fine for people who can't do any better.

といってはげますシーンがあります。

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そのあとに続くセリフが、最後につながってくる重要なシーンなのですが、そこをまったく覚えてなかったほど、僕はこのセリフに衝撃を受けたというか、感動してしばらくぼーっとしてたようなんですよね。

もちろんこのセリフはウディ・アレンが書いてるはずです。「みんな現実にしばられる存在であるのは事実だけど、実際のところ現実なんて、いうほどたいしたもんじゃないよ」という、ウディアレン自身のの人生哲学がストレートに表現された稀有なパートだったのではないかと思います。

そして、こんなふうに彼はいつも夢見ているからこそ、逆説的にこの現実世界で、たくさんの作品を作り続け、これほど長く活躍してるんだろうと思うわけです。

ウディ・アレンファンにはいうまでもなく、この作品も#metoo運動に巻き込まれたりとかでいろいろ苦労があるんですけど、それでも現実を揺るぎない、そして逃げられないものだとして捉えるのではなくて、結局現実なんて、そんなもんだという捉え方をしてるからこそ、さらっと受け流して、マイペースで自分ができることに集中する。そして1年に1つのペースで映画を作り続けていける。

こういうセリフをさらっと聞けるから、ウディ・アレンファンをやめられないんですよね。。

映画全体としては、とにかく個人的にはアシュレー役のエル・ファニングのコメディエンヌっぷりが圧巻で素晴らしかった。ティモシー・シャラメもセレーナ・ゴメスも最高だったんですけど、ティモシー・シャラメはちょっと格好良すぎちゃって、振り回されてる感がなかなか出にくかっただろうなっていうのと、チャンについては田舎娘のアシュレーに対して都会育ちの雰囲気が、もう少しくっきりと表現されてたらなぁと思ってしまいました。

とはいえ、ほんとに軽快なドタバタコメディをベースにしながらもストーリーは起伏に飛んだ素晴らしい脚本、ウディ・アレン監督、さすがです。

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1972年4月14日生,O型,INFP型。旅行,ジョギング,建築,写真,FileMaker,自転車,照明,ベランダガーデニング,ULグッズ,無印,ユニクロ,ポール・ウェラー,ウディ・アレン,あらいぐまラスカル,東京03,名探偵コナン