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選手からコーチになって感じたこと語ります

みなさんこんにちは。
ビーチバレーボール研究所の仲矢です。
今回はタイトルにあるように選手からコーチになったことで役割が変わり、現場で強化に携わることで経験し学んできたことや自分自身の中で起こった変化をベースに書いていきたいと思います。

今回は過去を振り返りながら思いついたことを書くので着地点は決まっていないので、まとまりのない内容になるかと思いますが、お付き合いください。

コミュニケーションの大切さを学んだ

東京オリンピックというビッグイベントはありましたが、日本は自国開催だったので男女共に出場枠が1チームずつ与えられていました。どのチームが出場するかは2017年当時は全く分からなかったし(ペアも2017年と2021年にはかなり違った)、どのようにして出場チームを決定するかも決まっていませんでした(開催国枠決定戦の開催や大会のフォーマットがはっきり決まったのは2019年に入ってからだったと記憶)。
なので出場したチームがオリンピック本番で勝てるように強化をしていくことが最大のテーマとしてスタートしました。

2017〜2019年は男子チームの強化スタッフだったので、当時の強化指定選手達と共に日々ボール練習に励んでいました。男女共に海外からコーチを招聘し強化しようともしましたが、結果的にはうまくいかず短期間で終了してしまいました。

自分自身も現場にいたので上手くいかなかったことはとても残念でしたが、勿論、学んだこともあります。
今思い出しても中々貴重な体験をしているなと思います。
生意気にも個人的な意見を書かせてもらうと、海外のコーチによる強化が結果的に上手くいかなかった理由の一つにコミュニケーションとお互いの情報不足があったのではないかと思います。
(後は期間が短過ぎたという時間的要素もあると思いますが、今回は触れません。)

同じ言語を扱う日本人同士でもうまく伝わらなかったり伝えられなかったりするし、自分も人の言葉を違う意味で理解してしまっていることもあります。

そもそも文化が違うし、イタリアとブラジルからコーチが来たので第二言語である英語で会話をすることになるのでコミュニケーションに関しては苦労したと思います(一応、通訳さんはいたのですが)。そして、仲矢は十分なコミュニケーションを取れるほどの英会話はできませんでした。

選手はどうしても目先の結果にこだわります。
当然です。
目の前の結果にこだわるのは大事ですが、中長期でプラン(目標・ゴール)を作ったり、チームとしての基準を設けてものごとを精査することも同じように大事であり必要です。
どこに向かっているのか分からないのって辛いですよね、目標はまだ遠いけど確実に一歩ずつ進んでいるという積み重ねは選手の日々の取り組みに影響を与えるでしょう。

そのプランやビジョンが当時明確に共有されていたかと言われるとされていなかったのが正直なところです(外国人コーチの頭の中にはあったかも知れませんが)。
やはりコミュニケーションと情報不足はうまくいかなかった要因の一つだと思うし、自分自身も全然足りていなかったなと思います。

それだけ選手とコーチ間のコミュニケーションは大切だし、コーチ陣同士、チームとしてのコミュニケーションは大切だということです。
人は偉い人の言うことを聞くのではなく、自分の話を聞いてくれる人の言うことを聞く。
なんて話を聞いたことがあるのですが、過去を振り返ってみると自分にも当てはまる節があるので、コミュニケーションて大事ですね。

今後どのような形で協会が強化していくのかは分かりませんが、東京のように各チームにお任せで結果が出ているチームに強化費渡します(個人的にはこれは強化でもなんでもないと思ってます)なのか、チーム単位で活動している選手とスタッフと共に強化にあたるのか、はたまた全く違う方法なのかは分かりませんが、いずれにせよ選手やチームスタッフとのコミュニケーションは必須になるので、今のうちからなんらかのアクションを起こしておかないとコンチネンタルカップに向けてや日本チームの力を総動員して戦わないといけなくなってから急に力を貸して欲しいということにだけはならないようにと思っています。(そんなことにはならないとは思っていますが、東京五輪が延期されたので後2年しかありません。)

東京五輪に向けて、日本の為に来てくれたコーチ陣にはとても感謝しています。
新しい視点、考え方、練習方法など学んだことも多くあります。
またどこかの会場で会えることを楽しみにしています。

若手選手の育成はトップ選手がするものではない(特に単発、短期間で)

このタイトルに書いたことは僕個人が勝手に思っていることです。
なぜそう思うのかはこれから書いていくのですが、正直、自分が選手の時は若手選手と試合に出ることでプラスになればとか経験・成長に繋がればいいなと思っていましたが今は考え方が違います。

単発や短期間で、トップ選手と若手選手が組み試合に出ることで、結果的に若手選手が成長することはありますが、若手選手の成長・育成を目的に試合に出ることはトップ選手の能力と時間を無駄に使うことになる可能性が高いと今は思います。
特に短期的な取り組みはその危険性が高いと思っています。

若手選手と目標に向かって日々積み重ね、国内で世界で勝つ為に、結果を出す為に取り組むのはとてもいいことだと思います。
(正式なペアリングとして)
有限である自分の選手生活、時間を投資する覚悟の上に成り立っているので。

今書きましたが、選手生活は有限なので選手自身がその限られた時間をどのように使うのかは本当に真剣に考えたほうがいいと思います。
個人的には自分が勝つ為にはどうしたらいいかを考え行動することが最優先事項だと思うので。

選手は選手です。
選手が選手の育成を結果的にすることはありますが、やはり勝つ為に結果を出す為に前提だと思います。
もしするのなら勝てなくなる覚悟も必要です。
(選手自身がそれでいいのなら何も言うことはありませんし、育成の為にどんな結果になろうとも若手選手と心中する覚悟があるのなら尚更言うことはありません。)

では、どのように若手選手を育成していくのか。
それは、コーチであり、環境だと思います。

環境面で言うと、若手選手とトップ選手が合同練習することはとても良いと思います。
女子若手選手を指導している時、トップ選手と合同練習をしてもらったことがありましたが、その時は本当に魔法にかかったようにプレーが良くなりました。
(すぐ戻ってしまいましたが。笑)
毎日一緒に練習は若手選手にとってはメリットだらけですが、トップ選手にとってはメリットだらけとはいかないので、例えば定期的に合同練習することでお互いに刺激を受け、中長期的に仕組みとして合同練習を取り入れることで若手選手ペアの継続的な育成にも繋がるのではないかなと思います(希望する選手いませんかね)。

もう一つ環境面で言うと、若手、ベテラン関係なく日本チームで合同練習会を行うことができれば面白いなと思います。
僕も本当に細かくは分からないのですが、アメリカの男子チームは定期的に合同練習会を行なっています。
SNSでその風景がたまに見られるのですが、サイドアウトを行う映像が流れているのを見た記憶があります。

サイドアウトの前にスキル練習がされているのか、各練習会ごとにテーマが決まっているのか、誰が仕切っているのか等々細かいことは分かっていないのですが、月1、2回ぐらいできると面白そうだなと個人的には思います。

今は各チームごとにコーチがいたりするのでなかなか難しいかも知れませんが、もしそういう合同練習会があるのなら、僕が選手だったら喜んで参加しただろうし、手の内を隠したい気持ちも分かりますが、いいものを学んで刺激し合うことでメリットの方が多くなるんじゃないかなと、交流が増えることでビーチバレーボール業界が活性化されるといいなと(皆さんはどう思いますか)。

環境面では以上2点。

最後にコーチについてですが、コーチとしての在り方はとても大事だなと思います。
コーチは選手のスキルやチーム力を向上させること、勝たせることが仕事なので、コーチ自身が日々学び、新しいトライをし、うまくいかないこともあるけどそこから学び、成長し続けないといけないなと思います。
これは自分自身に対しての戒めでもあります。

ありがたいことに僕をコーチとして受け入れてくれる選手がいるお陰で日々ビーチバレーボールと向き合うことができ、コーチとしての時間を過ごすことができています。
コーチとして成長する時間を僕自身に与えてくれているからです。
この時間は先程書いた、有限な選手の時間、命の時間です。
無駄にはできません。

前回の記事で1万時間の法則について書きましたが、おそらくコーチにも当てはまると思います。
言い訳ではなく。
まだまだ学び続けないといけないし、ビーチバレーボールという競技の理解を深めないといけません。
何が言いたいかというと。

選手頑張れよ!
僕も頑張ります!
応援しています!ということです。
(締めが雑)

いつものことながらまとまりのない文章ですが、最後までお付き合いくださりありがとうございます。
この文章のアウトプットも数だと思うので、引き続き頑張りたいと思います。
また次回のビーチバレーボール研究所でお会いしましょう。

皆さんのビーチバレーボール人生に幸あれ。

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