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押韻論

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日本語の押韻の基礎的な考察や研究
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2021年8月の記事一覧

『語感踏み』の定義について

 こんばんは。Sagishiです。  今回は『語感踏み』について、記事を書いていきます。  最近言語学まわりの知識がつきだしたことで、『重音節韻』を明確に説明できるようになりました。「重音節韻」を理解したことで、『語感踏み』の定義が、わたしのなかでよりクリアになりました。  そこで、改めて『語感踏み』とはどのようなものなのか、その仕組み・定義について検討・考察をしようと思いました。 1 『語感踏み』とは 『語感踏み』とは、2019年1月頃からラッパーの韻マンが主張をし

日本語の重音節による韻③/仕組みの解説

 こんばんは。Sagishiです。  今回は「日本語の重音節韻」について、仕組みを解説しようと思います。 1 重音節の定義 「重音節」(Heavy syllable)とは、音声学などで使われる用語で、CVVやCVCなどの構造をもつ音節です。Cは子音、Vは母音を意味します。要するに2モーラをもつ音節のことです。  対して、「軽音節」(light syllable)というのがあり、こちらはCV構造をもつ音節です。こちらは1モーラ音節です。  日本語の音節は基本的にほとんど