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押韻論/語感踏み

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押韻論のうち、特に『語感踏み』に関する記事
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日本語の押韻論:『語感踏み』の追加検証(句両端の認知加重)

 こんばんは。Sagishiです。  前回書いた「語感踏み」の記事の、句両端の認知加重についての記事が、かなり自分的に良い線いっているので、追加的検証をしようと思います。 1 前回のおさらい 提案内容としては、音声学の概念で使われる「アクセント句(Accent Phrase=AP)」や「イントネーション句(Intonation Phrase=IP)」を押韻論に適用しつつ、句の両端にあたる音は認知的に重要が高くなる「認知加重」が起きているかもしれない、というものでした。

日本語の押韻論:『語感踏み』の句またぎと認知加重について

 こんばんは。Sagishiです。  今回は『語感踏み』の基礎考察の記事になります。 1 『語感踏み』の分析 今回はフォロハーのゴンザレス下野さんの『語感踏み』の実例をサンプルとして、何らかの傾向等がないか分析していこうと思います。  まず、上記の『語感踏み』ペアを「押韻ローマ字」と「アクセント句」に展開します。 「JALマイレージバンク」は、7音節10モーラ、アクセント句2つ。 「百聞は一見に如かず」は、10音節13モーラ、アクセント句3つ。  通常の押韻であれば