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8/2 白水台→虎跳峡


 昨夜からの雨も上がり、水を1.5リットル買って8時にスタート。今日はトータルで1,000m以上下る日なのだが、300mくらい上がる坂が2つ、もしかしたら3つはあるだろう。

 昨夜の女性が話していた美しい村を左手に見ながら坂を下っていく。スタートしてすぐに籠を背負った子どもたちに出会った。まさか、昼食抜きで夕方まで山菜をとっているんじゃないよね?

2,3km下ったら、やはりまた上り坂。3%程度のだるい上りがだらだらと20km弱も続いた。400mは上っただろう。峠に着いたのは10時半。300mほど下の方にけっこう大きな村が見えた。それはいいとして、問題はその先、村から先に続く道を見ると、向かいの山の上の方を這っている。またあれを上るんかよぉー。

 300mくらい下って村を通り過ぎる。少数民族納西族の村であった。そしてまた上り始める。しんどい。300m下った勢いで300m上られればいいのだが、そういうわけにはいかない。300mも上ってないが、1時間弱で峠に着いた。今日はこれが最後の峠でありますように・・・と願いながら、下り始める。

 ちょうどいい下り坂なので、ブレーキを握る手が疲れることもなく、とても気持ちいい。風が心地よい。バイクと違ってエンジン音がしないので、聞こえるのは風の音だけ。バイクは風を切って走るけど、自転車は風になって駆け抜けていくような感じ。ちなみに、車は自分たちの空間が丸ごと移動しているので、極端な言い方をすれば、車以外の地球すべてが移動したのと同じことのような気がする。もちろん、車から降りればそこから異文化との接触が始まるのだが・・・
 距離にして30km、高低差にして1,000m以上下ったら、今日の目的地「虎跳峡」だ。と思っていたが、金沙江に着いたら、まただらだらと長い上りになった。虎跳峡まであと10km。脚がだるくて上れない。この3日間でもう完全に脚が参っている。今13:30。歩こう。上りは全部押しても1時間もあれば10kmくらい進めるだろう。

金沙江を下っていくので下りだと思ってたのに・・・
ガードレールもない。落ちたら死ぬな。
いつ落石があってもおかしくない。
当たったら死ぬな。

 14:30、予想通り1時間で今日の目的地「虎跳峡」に着いた。虎跳峡に来たらどうしても寄りたいカフェがあった。今回の旅行について、ネットでいろいろ調べていると、虎跳峡でカフェをしている広島出身の日本人女性のブログに出会った。彼女のブログを読んで、虎跳峡に行ったらぜひ寄ってみようと思っていた。幸いそのカフェはすぐに見つかり、遅い昼食をとった。ブログから想像していた通り、彼女、直子さんは素敵な女性だった。よし、日程にゆとりがあるし、3日間走り続けて脚に疲労もたまってきたので、明日は休息日にして、このカフェで1日絵ハガキや日記でも書きながら、まったりしよう。そして明後日、ゴールの麗江まで走ろう。僕の予想では、ここから麗江まで80km、900m上がって300m下る。明日1日休めば、明後日1日で十分走れる距離だ。確認のため彼女に聞いてみた。すると、「そのコースは橋がないので、川を舟で渡らないといけませんよ。その舟の渡し口まで200mくらい自転車を担いで降りないといけません。そして舟で渡ったら、また自転車を担いで200mくらい上らないといけません。」げーーーっ、橋がないのかよーーーっ。自転車担いで200m下って、また自転車担いで200m上がったあとに900mは上れない。どうしよう。「川を渡った後、麗江までどのくらい上りがありますか?」と聞いてみた。すると「川を渡って200mくらい上がった後は、麗江まで平らですよ。」と意外な返事。もしそれが本当なら、大丈夫だ。でもあやしい。ここと麗江の標高差が600mあるので、少なくとも600mは上がらないといけないはず。やはりあやしい。で、だんなさんに聞いてみると、「距離は100km、登坂高度は1,300mくらいです。」げーーーっ、1,000m超えとんかよ~。こりゃ絶対1日じゃあ無理だぁ。明日1日カフェでまったり過ごすという計画はくずれた。明日、ここで昼を食べたら、すぐに出発しよう。

右が直子さんの営むカフェ、左が宿
トイレ

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