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2002年夏 スウェーデン&ノルウェー

 この夏はスウェーデン・ノルウェーに行って来ました。フランクフルト経由でストックホルムに飛び、寝台列車で北部の町鉄鉱石の産地として有名なキルナに行き、そこから自転車で500km走りました。スウェーデンのアビスコ国立公園とノルウェーのロフォーテン諸島を走ることが今回の主な目的です。空港や駅で自転車を組み立てたり、バラしたりしていると珍しそうに眺めたり、「プロみたいね」とか「賢いね」とか声をかけられたりしました。
 アビスコ国立公園は「王様の散歩道」と呼ばれるハイキングコースが全長1000km以上あり、たくさんの人が大きなリュックを背負って歩いていました。それはもう「散歩」というよりはむしろ「登山」です。残念なことに、ここを走った3日間は曇りで風も強く、かなり寒かったです。北極圏に位置するので真夜中でも真っ暗になりません。キャンプ場もかなり設備が整っていました。困ったのがお店がないことで、鉄道沿いに走ったのですが、駅はあっても周りに家が数件あるだけで食料を買うことができず、しかたなく民家に行って牛乳を分けてもらったりしました。
 ロフォーテン諸島は「そこへの旅は絵はがきの中に入っていくようだ」と形容される景色のきれいなところです。本当に、山と海と建物がとても美しい景色を作っていました。ここを走ったときは天気に恵まれ、非常に快適なサイクリングをすることができました。ここにもハイキングコースがたくさんあり、ぼくたちも2日間歩きました。1日目は6時間のしんどいコースを選び、かなり疲れました。でも、景色もそれに見合うだけのものがありました。また、ここの魚屋には鯨の肉も売っていて、なんと、わさびと醤油まで売っていました。醤油はもちろんキッコーマン。
 スウェーデン・ノルウェーは物価が高く、特にノルウェーでは、マクドナルドのビッグマックとコーラで1300円、レストランではビールとスープとメイン1皿で7000円です。なんと消費税が24%も含まれています。おまけに、駅などのトイレも有料で80円~160円もとられます。それでもヨーロッパに1度だけ行くなら、北欧をおすすめします。景色や買い物だけならスイスやイタリアがいいと思いますが、治安の良さは北欧が一番です。自転車も鍵をかけず荷物を付けたままでもほとんど心配ありませんでした。首都でこれほど治安のいい街は北欧だけだろうと思います。あの人々のゆとりと落ち着きはどこからくるんだろう。福祉が充実した社会ではあそこまで街にゆとりができるのでしょうか。

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