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8/1 九龙→白水台


 今日も雨。2日続けて雨の中を走るとは・・・。神様を恨みつつ、カッパを着て8:00出発。今日の予定は白水台まで55km。標高はここよりも400mくらい低いだろうから、今日は上っても、100m程度が3つだろう。と思っていたのが大きな間違いだった。最初100mくらい下ったら、すぐに上り。2時間で500mくらい上っただろうか。10時に峠に到着。ということは、ここが3,900mの峠か。やられたぜ。大きい峠が2つもあったとは。でも、峠は気持ちいい。峠に着いたときの爽快感はサイクリストにしか分からない。高校生の時に愛媛県の標高985mの黒森峠に着いたときの感動は今でも忘れられない。あの感動をもう1度味わいたいと思っているが、その後いくつもの峠を越えたけど、あのときと同じ感動は得られない。最初の1回だけしか味わえない感動だったのか?でも、不思議なのは、あの2泊3日の旅行で越えた峠は2つ、最初の峠は2日目の三坂峠(720m)で黒森峠は3日目に越えた2つ目の峠だった。で、一緒に行った3人のうち、三坂峠で感動したのが2人、ぼくともう一人は黒森峠だった。何が違ったんだろう?
 峠を越えると、爽快な下り坂。舗装道路も想像していたより、ずっといい。日本の舗装と全然変わりない。

ここが今回の最高到達地点3900mの峠

 峠を下り始めて10分くらいすると、左手400mくらい下方に村が見えた。うつくしい村だ。 自転車を降りて写真を撮る。それだけではもったいないので、30分程石の上に座って、ずっとその村を眺めていた。遠くにカウベルの音と子どもの声が聞こえる。 本当にうつくしい。 こここそがシャングリラではなかろうか。

 600~700m下ると、別の村があった。小さい子どもたちは自転車に乗っているぼくを見ると、「ハロー」と言って手を振ってくる。中には一緒に走って付いてくる子どももいる。そんな彼らに手を振りながら、村を抜けると、また上り坂。もうそんなに上り坂はないだろうと思っていたのに、先の山の中腹に見える道はどう見ても、ここより200mは高いところにある。その先はもっと高いところに続いているのかも知れない。甘かった。残り25km。途中に村が2つあるとすると、+200mがここを含めてあと3回あるかも。かんべんしてよーー。とぶつぶつ独り言を言いながら、坂を上る。+200mちょっとだった。それから下り。で、その下りの途中、カーブで転倒してしまった。舗装道路の上に粘土質の土が雨で流れていて、そこに乗った瞬間あっという間もなく、きれいに転けてしまった。幸いカッパを着ていたので、擦り傷すらなかったけど、自転車にはかなり傷が付いてしまった。走るのには支障がないので、まあ、よしとしよう。


快適な下り でも、向こうに見えるのは・・・

 再び200mほど上ると、かなり広い峠があり、そこには村があった。ここでも子どもたちが「ハロー」と言って、走って付いてきた。下りになる前に、子どもたちの写真を撮る。撮った写真をすぐに再生して見せてあげると、とても喜ぶ。この峠を越えると、かなり長い下り坂。下りが長いということは、次の上りもかなり長いのでは・・・と不安がよぎる。目的地の白水台までもう一度上りがあると覚悟していたけど、下った先が白水台だった。良かったー。


峠の村の子どもたち

 白水台を観光した後、宿を探した。1軒目、10元(165円)シャワーなし。今日はどうしてもシャワーを浴びたいので断る。2軒目、20元(330円)シャワー付。ここに決めた。でも、夕食を頼むと、ビール、豆腐の炒め物、牛肉の炒め物、野菜炒めの4点で95元(1,500円)。高すぎー。ここの相場じゃ、500円もしないはず。ぼったくられたぜー。
 夕食を食べていると、大きな籠を背中に背負った小学生くらいの子どもたちが道を歩いている。山に山菜を採りに行っていたのだろう。朝からだろうか?午後からだろうか?中国では子どもが、家の手伝いというか、仕事の一部を担っている光景をよく目にする。
 夕食後、絵はがきを書いていたら、30才前後の女性がぼくの隣の部屋から出てきた。その女性は大学で中国語を教えていて、ここにはトンパ文字(この地域で昔使われていた文字)の調査に来ているとのこと。とりあえず、ここでできるだけ仲良くなって、写真を一緒に撮り、連絡先の交換をしておいた。


白水台 黄龍と似たところだが、こちらの方が人が少ないのでおすすめかも
夕食
山菜採りから帰ってきた子どもたち
トンパ文字を研究している大学の先生


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