8/4 大具→麗江
7:00起床。家族みんなと朝食を取り、準備をしていると、雨は止んだ。昨日500mくらい上ったはずだから、今日はあと800m上ればいいはず。距離はあと75km。峠まであとどれくらいだろう。もしかしたら、1,300mというのは間違いで、すぐそこが峠ということはないだろうか。ちょっと期待して、父親に峠はまだまだ先かジェスチャーで聞いてみた。期待に反して、峠はまだまだ先のようだ。やっぱりそうかと甘い気持ちを捨て、9:00出発。その時、父親はもう仕事に行ってたので、母親にお世話になりましたと言って20元を渡した。母親は断ったが、本当に助かったし食事まで食べさせてもらったのでこれじゃあ足りないのはわかっているが、気持ちなので受け取ってほしいと無理やり渡した。
家を出ると石道。もし、この石道がずっと続くなら、上るに5~6時間、下りと平地で4~5時間。最悪麗江に着くのは20時。でも、麗江までこの石道が続くとは考えられない。問題は、どこまでこの石道が続くかだ。おそらくS223に出たら舗装路になる、少なくとも石道はではないだろう。それなら15時か16時に着ける。でも、もしかしたらS223に出ても石道だったりして・・・それは勘弁、最悪、峠までにしてほしい。舗装路の下りと石道の下りだと、出せるスピードが5倍以上違う。舗装路なら1時間で着くところが、石道だと5時間。上りなら石道と舗装路の差はそこまでない。そんなことを考えながら、ひたすら石道を押し続ける。
3時間が経った。もう、麓の村は見えないが、1,000mは上っただろう。しんどすぎる。もし、この道がアスファルトなら、いや、たとえブルドーザーで削っただけで、轍が深くなって車の底を擦ってしまうような土の道だったとしても、もうとっくに峠には着いているはずだ。あと300m、2時間くらいか、と思っていると三叉路が見えた。地図で確認すると、S223だ。そこから30分くらいでS223に出た。予想通り、ここからは舗装されている。めちゃめちゃうれしい。まだまだ上りだけど、自転車に乗ることができる。軽い方から4番目のギアで走ったが、滑るように坂を上っていく。鈍行から新幹線に乗り換えたようだ。30分くらい走るとお店があったので、スナックとジュースしかなかったけど、それで昼食にした。そして、そこからさらに30分ほどで峠に着いた。やったー。ここよりは低いだろうが、まだ峠が1つか2つあるだろうけど、これなら17時には麗江に着くだろう。
時速40kmで坂を下っていく。快調だ。本当に風になったようだ。30分くらい下ると村が見えた。写真を撮るために止まった。ん?あの道はもしかして・・・。自転車に乗ってその村まで下ってみると、やはりあの石道だった。え~っ、うそじゃろう~。念のため、タイヤの空気圧を高くする。時速40kmが10km以下に落ちる。振動で手が痛い。この道、いつまで続くんだろう。・・・・・・・・・30分くらい下ったところで再び舗装道路になった。良かったー。峠がもう1つあったけど、たいしたことはなく、それを越えると、目指す麗江の街が遠くに見えた。あと30km。もう上りはない。ペダルはテンポ良く回り、自転車は滑るように進んでいく。ゴールの麗江の街がどんどん近づいてくる。今回の旅行も終わりだ。ペダルと一緒に過去と未来が頭の中を回っていく。