毎日新聞

第3部 企業はいま/3 新薬製品化、国内は二の足 脳梗塞薬、開発の現場から 確実性求め遅い意思決定

「これが最後のチャンスだ」。2016年8月、蓮見恵司・東京農工大教授(61)は背水の陣の心境で米製薬企業バイオジェンの日本法人に向かった。来日した同社の研究開発責任者らに、開発中の急性脳梗塞(こうそく)の新薬「TMS-007」を売り込むためだ。この日のために、データを詰め込んだ70ページ超の資料を準備した。


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