日本経済新聞

日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(64)は6日、保釈保証金10億円を納付した。同日中にも保釈され、108日にわたって勾留されてきた東京・小菅の東京拘置所を出る見通しとなった。

ゴーン元会長は保釈後、保釈条件に従って東京都内の住居で生活し、弁護人らと共に公判に向けた準備を進めるとみられる。今後、争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きが始まる。手続きが長引いた場合、初公判は2020年になる可能性もある。

ゴーン元会長側の3回目の保釈請求を受け、東京地裁は5日に保釈を認める決定をした。検察側は不服として準抗告したが、同日夜、同地裁の別の裁判官が棄却した。

ゴーン元会長は5日、米国の代理人を通じて「この試練の中、私を支えてくれた家族や友人に感謝している。私は無実であり、裁判の場で自分自身を弁護することに全力でコミットする」などとする英語の声明を公表した。

今後、記者会見を開くなどして自らの潔白や日産経営陣への批判を積極的に発言する可能性もあり、関係者は動向を注目している。


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