読売新聞
70年続いた「市民の台所」客足遠のき閉店へ
新潟市中央区で約70年にわたり飲食店や一般家庭に食材を販売してきた商業施設「本町食品センター」が、来年8月末に閉店する。利用客の減少や建物の老朽化が主な理由だ。精肉店や鮮魚店が並ぶ「市民の台所」として質の高い品ぞろえで支持を集めていただけに、惜しむ声が上がっている。
古町地区の老舗料亭「鍋茶屋」は、同施設内の鮮魚店でほぼ毎日魚を仕入れてきた。板前の吉沢賢人まさとさん(30)は「近くにあったので、急に食材が足りなくなった時に何度も買いに走った。鮮度も良く、信頼して付き合っていた」と振り返る。新潟市中央区の主婦(82)も「干物や塩ザケなどは、ここで買うと決めていた。なくなると困る」と肩を落とした。
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