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鉄拳・横移動についての研究

横移動とは何か

リリを使う際には横移動、横歩きについての理解が極めて重要になる。ここで詳しく説明しておきたいと思う。まず横移動とは何かについてだが、簡単に言えば相手と軸をずらす行為になる。横移動をうまいタイミングで出すと、相手の軸がずれているので最速で技を出した相手はもうリリがいない軸に向かって技を出してスカることになる。当然と言えば当然だが、この軸は自動で相手に合わせるため、時間が経つと軸をかわしたはずの相手がこちらを向く。そのために横移動されても最速ではなく遅れて打撃を出すことによって、相手の攻撃が再びリリに届くようになるのだ。言い換えれば最速攻撃を読んだ時、もしくは連携の途中しか横移動で技を避けることはできない。

所要時間を知る

もう一つ横移動で大事なこととして、横移動は完全に体が軸をずらし切るのに数フレームの時間を消費するということである。体の上半身から先に喰らい判定が横にずれて行き、下半身はほぼ終わりぎわに軸がズレる。そのため、下段は避けにくく、上段攻撃は避けやすい。また、思った以上に避けにかかる時間は長いため、横移動からすぐ技を入れ込むと、軸がズレ切らずに相手の攻撃を被弾するということがある。狙いの技をスカすということに覚悟を決めて十分相手の行動を見極めよう。また、この事実から分かることは、横移動で軸をずらす時間が間に合わないと相手の追撃を被弾するため、不利が-4以上になると横移動のタイミングとしては難しく、逆に有利が大きすぎると横移動しても相手が技を出せる頃には軸が正面に戻っているため、ワンツーやショートアッパーがヒットした直後の+7〜+8での横移動は意味を為さないことになる。従って横移動の適切なタイミングは-3〜+3ぐらいということになってくるのだ。もちろん相手の出す技に当たりをつけている際には不利-6ぐらいから横移動してもかわせることはあるだろう。いずれにしてもこの軸をずらすのに経過する時間と正面に戻る時間は、横移動を使う場合、念頭に入れておく必要がある。

横移動と横歩きの違い

横移動と横歩きの違いは、前者が①先行入力が効く②軸をずらす時間が速い③移動距離が短い④横移動専用技が出せるという特徴を持つ。先行入力は正確に測ったわけではないが体感では硬直が解ける16フレーム前くらいに感じる。かなり長い。③はデメリットになるため、横移動の終わり側に88や22入力で横歩きすることによって距離も稼げることになる。がっつり避ける場合は8、一瞬待って88とすることでかなり避けられる技が増えるので覚えておきたい。

横移動「され」キャンセル

また横移動してずれた軸はごくわずかな時間が経過するだけですぐに正面に向き直ってしまうことは説明した通りだが、この時間をさらに速めることが可能。それは6または4入力をすることである。例えばリリの3LPは両横に判定が薄いため、横移動でかわされやすい技の代表だが、6入力を一瞬入れて打つことにより、横移動した相手を追いかけてヒットまたはガードさせることが可能。この仕組みを使えば20フレーム発生のホーミング技、サークルニーよりも早く相手を追うことが出来る。この知識は守勢でも使える。例えばドラグノフのハンマーコック(236LP)→右横移動からのサイドロックアッパー(3RP)というよくある連携は、普通にガードしていると横移動でサイドロックアッパーをかわすことは出来ないのだが、読んでいればハンマーコックをガードした時点で6に入れてドラグノフとの軸を合わせ、そこから2入力でサイドロックアッパーをかわすことができるのだ。

横軸への強さが変わる技

またもうひとつ押さえておきたい事実として、派生を出し切ると横移動性能が上がる技というものがある

代表的なものは各キャラのアパストで、例えばカタリーナのペックスラップ(3LPLP)やキングのエルボーフック(3RPLP)は1発止めは共に右にかわすことが出来るが、出し切ると2発目どころか初段から横に強くなり避けることができなくなる。こうした現象を持つ技は案外多く、この辺り、横移動のルールを複雑化しており、習熟を難しくしている。

また技を出すことによって却って避けれるという連携も存在する。ギースの不動拳(214RP)からの派生はLKまたはRKが一見中下段の完全2択だが、リリのみ右横移動から即シリンダートーキック(横移動中にLK)を出せば、2択をかわしてヒットさせられる。

複雑というより調整が及んでないような部分にも感じるが、覚えておくと役に立つことがある。不動拳2択自体は初段をしゃがむのが全キャラ共通の対策。

横移動様子見はリスクを伴う

以上のように横移動と横歩きは深く、まだまだ自分も全容を把握し尽くしたとは言い切れない。横移動で一つだけ、最も大事なことは横移動して様子見を選んだならもう技は置けないということである。状況を考えてみると、横移動して相手が技を出していなかったと言うことは、相手も様子を見ていたということになる。すると横移動の軸をかわす時間を経過させなければいけない横移動した側の方が動ける時間が遅い、すなわち実質大幅に不利な状態と言っていい。横移動様子見は不発の場合、相手にターンを渡すと心がけよう。

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