朝日を受ける玉名天望館
11月末に今年最後の旅をした。今回は熊本県の玉名市
から北上する旅。玉名市を選んだのは玉名天望館を
見に行くためでもある。この建物は1988年に始まった
くまもとアートポリスの事業の一環により1992年に
高崎正治氏の設計で作られた。くまもとアートポリス
は今も継続されて、新しい建築がうみ出されている。
玉名天望館は3層で構成されて、地上部は「地の座」
階段を登り周囲の自然とつながる「雲の座」、最頂部
は天を望む「星の座」と名づけられている。頂部には
幸福の象徴のハスの花や、玉名の発展を願う3本の矢
の造形を持つ、複雑かつ不思議なフォルムの建物だ。
玉名天望館には異なる時間が流れている。
鹿児島の輝北天球館も高崎正治氏により設計された。
玉名天望館に不思議な空間が広がっていた。打ち放し
のコンクリートは風雪に耐えながら、時を刻んでいる。
複雑に入り組むコンクリ―トの造形が太陽に照らされ
様々な影を作る。空を見上げるとハスの花を模した円
の形が折り重なる。太陽の光に照らされた玉名天望館
のシルエットは、今にも動きだしそうな躍動感がある。
丘の上に想像以上の風景があった。さあ旅を続けよう。
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