減点主義じゃなく、加点主義でいこう!
先生が教室の前に立って、
「教科書の何ページを開きなさい!」
「ここ大事、覚えるのよ!」
・・・なんていう授業をやっていて、いったいどんな子どもが育つでしょう。
また、100点満点のテストがあると、よく先生って言いますよね。
「お前、60点やったぞ。あと40点分、頑張りーや!」
いやいや、その子は60点でもめっちゃ頑張ったかもしれへん。
でも、100満点のテストは、みんな100点取らなあかん。
それって、いったい誰が決めたんですか?
一生懸命頑張って60点とったら、褒めてあげいとダメなんじゃないですか?
100点満点のテストは、100点取らなあかん。あと40点分頑張らなあかん・・・ って、すぐ足りない部分に目を向けてしまう。
でも、そんなことやってたって、頑張ろうって気は起きません。
大事なのは、その子の「弱み」をなんとかするよりも、その子の持っている「強み」(=いいところ)をどんどん伸ばすことにフォーカスをした方が絶対にいいんです。
分かっているんだけれども、多くの学校は、なかなかそれができません。
☆
まだまだ多くの学校システムは、公立私立問わず「一生懸命頑張れば、どんどん世の中が良くなっていく・・・」
そんな時代に作られたままになっています。
一生懸命コツコツとやり続けられることを良しとするような子どもを、なるべくたくさん育てようということで作られたシステムが、現在の学校でも当たり前に使われています。
☆
学校って、子どもたちを育てる場です。
だから、どんどん失敗してほしい。
失敗が許される場所だし、いっぱい失敗したらいいやん!
失敗しないと、実は何も学べません。
先生は「学校やから、どんどん失敗していいよ!」
そう、子どもに声をかけてあげてほしいと思います。
☆
前々任の学校は、創設者が学校を開くときにこう言っていたそうです。
「教育とは教えつつ学び、学びつつ教えるものである」
ええこと言うてますよね。時代の最先端です。
なぜこんなことを言っていたかと言うと、元々は裁縫を教える学校で、作品を販売していたんです。
そういう学校というのは、先生が全ての知識を、その時点で持っているわけではありません。
新しい注文が入って、子どもたちが「先生、ここわからへんわ」と言ってきたら、「いや、私もわからんのよ」と言って、ちょっとお偉いさんとか、仕立てを頼んだ問屋さんに、子どもたちと一緒に自ら聞きに行っているわけです。
そこには「先生が知っている人」「子どもがわからない人、教えてもらう人」っていう一方通行の関係ではなくて、先生が子どもたちからも学ぶという場面が、実際たくさんあったわけです。
でも、それがいつの間にか・・・
先生は「上に立って教える人」、生徒は「その下で聞く人」という関係ができました。
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ボクはいま、この創設者の言葉を、もう一度思い出したほうがいいんじゃないかと思うんです。
学校は知識を教えなくてもいい。その代わり、学び方の種を蒔こう!
で、そのためには、学校が高い塀を立て、何もかも学校だけでやろう!というんじゃなくて、地域や企業といかに繋がるか、そういうことを考えていくべきです。
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