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「サロンのチカラ」081. サロンの戦略デザイン『プライス(価格)』

4Pをテーマに4回に分けて一つずつのお話を進めています。

今回はプライス(価格)です。

価格についてお話を進める今回の要点は2つです。

一つは、
価格決めの種類。

もう一つは、
価格を決める要素。


サロンにおいて価格を決める対象はメニュー。
そのメニューの価格決めるには種類があり、
また価格を決める要素があります。

この種類と要素が曖昧なままで価格決めをしてしまうと、
売上が上がらない
売り上げは上がっているのに儲からない
という事態を招きます。

では早速、価格を決める種類からお話しします。
価格を決める種類は2種類です。

スキミングプライシング
ペネトレーションプライシング


前者の「スキミング」とは上澄みのことです。
広く薄く売るために低価格をつける方法です。

ユニクロのヒートテックはこれにあたります。
性能の割に低価格で強い興味がなくても寒いのは嫌だし、
これ位の価格であれば一枚持っておこうか…
と購入する人達を広く獲得するための価格設定です。

一方、後者の「ペネトレーション」とは浸透のことです。
狭く深く売るために高価格をつける方法です。

オートバイのハーレーダビットソンはこれにあたります。
移動手段としての機能は他と変わりはないにも関わらず、
独特のエンジン音や乗り心地、憧れ、優越感に価値を感じる人達を
狭く獲得するための価格設定です。

ヒートテックが高性能だからといって高価格をつけたとしたら、
商品の普及に悪影響が出ます。

移動機能に変わりがないからといってハーレーダビットソンを低価格にしたら、
これまで感じられていた付加価値が薄れてしまいファンを失うことになります。

このように価格づけには
スキミングとペネトレーションプライシングの2種類があります。

サロンのメニュー価格を決める時、
メニューによって変えることをお勧めします。

例えば、
カット価格を低価格にする一方、付加価値の高いストレートメニューは高価格にする。

まったく逆に
カットに付加価値をつけて比較的高価格にする一方、トリートメントは低価格にする。


そして、今回の2つ目の要点、
価格を決める要素についてお話しします。

スキミングにしてもペネトレーションにしても、
金額を決めなければいけない訳ですが、
その要素は何かと言いますと「原価」です。

原価と言いますと材料代と考えがちですが、
もう一つ「時間」を外しては絶対にダメです。

なぜ時間が必要かと言いますと、人件費を表すからです。

サロン経営において比率が一番高いのが人件費です。
この人件費は多くの場合、固定費に分類されます。
これが落とし穴となって利益を減らします。

利益を確保するためには、
メニューという商品価格を決める際に人件費を織り込む必要があります。

人件費を織り込むために、メニューの施術時間を外してはいけないのです。

この点についてさらに詳しく知りたい方はエピソード003、024、064などを参考にしてください。

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