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今さらだが、映画『少年の君』が素晴らしい件

今年のショートショートフィルムフェスティバル(SSFF)のブランデッドムービー部門で審査員をやらせてもらった時のこと。

Branded Shorts 2022開催レポート
https://shortshorts.org/2022/information/0614brandedshorts2022/

私は事前審査で、一つの素晴らしい作品に出会った。それが下記のショートムービーだ。

Burberry Chinese New Year | A New Awakening
https://www.youtube.com/watch?v=g9rvJ2ZpRyU

上記のURLだと中国と英語字幕しかないので、内容が伝わりきらないかもしれないが(審査の時は日本語字幕がついていたもので見させてもらった)、Burberry Chinese が New Year Movieとして作ったものだろう。

審査会においては、あまり評価されず、最終候補にも残っていないのだが、とにかく私は感動した。

なぜ感動したかと言われても、曖昧にしか答えられない、そんな感動だからこそ余計に価値を感じるのだが、とにかく心に残った(そして今のところ、この感動を言葉にすることを私は放棄している。これは私が本当に感動した時にすることだ)。

一つ、別の切り口で伝えると、見終わった後の感覚は映画『インターステラー』に近い。主人公がラスト、再び宇宙に発つ一連のシーンの後にクレジットが入ってエンドロールに入った時の放心状態に近いものを感じた(監督はきっと『インターステラー』が好きだろうなと、私は勝手に思っている)。

とにかくビビビときた私は、このショートムービーを作ったディレクターはさぞかし才能あると思い、検索したら「デレク・ツァン」という人だった。

この時点で私は『少年の君』のことも知らないので、ふーん、中国の映画監督か、『少年の君』という映画が中国ではヒットしたみたいだな、みたいな感じ。

今から思えば、上から目線で「この人才能あるわ〜」とか言って検索していた自分が恥ずかしい。本当にごめんなさいという感じ。

そして『少年の君』に興味を持ち、Amazon Primeでレンタルして見てみたら、あまりにも素晴らしすぎて素晴らしすぎて、もうただただ打ち震えたのである。

『少年の君(字幕版)』in amazon prime video
https://www.amazon.co.jp/dp/B09PJWF4W9

こんなにすごい映画を、期待値低い状態で見れたことがは幸運としか言いようがない。

今後、私がこの熱量で薦めて、ありがたいことに見てくれた人がいたとしても、期待値が上がっている分、同じ体験にならないと思うと申し訳ない限りだ(それでも、見てない人には強烈にお薦めしたい)。

ちなみに、私は開始数分で「あっ、これちょっとヤバい(良い意味で)やつだ」と思った(傑作を見た時には序盤でその予感みたいなものが脳裏をよぎることが多い)。

そして見終わった後に、wikipediaで見て、あっ、中国でもすごい興行収入だったのねとか、あっ、アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされてたのねとか、ただただ納得&無知の恥ずかしさスパイラル。

きっと、去年2021年の7月に公開された時に、同じように感極まった人がたくさんいたんだろうなあ。一緒にその感動を共有し合いたかった。

ちなみにここでは、映画の内容については全く触れませんが、とにかく監督の「デレク・ツァン」がすごいことだけは確かです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%84%E3%82%A1%E3%83%B3

元々は俳優としてもキャリアのある人だが、実はこの人、既に昨年秋に話題にもなっていました。そのニュースがこちら。

https://eiga.com/news/20210909/17/

『三体』がNetflixで映像化されるというニュースは当時見ていたので、そこで「デレク・ツァン」の名前も見ていただんだろう。

『三体』は、『ゲーム・オブ・スローンズ』を作ったデビッド・ベニオフとD・B・ワイスがショーランナーなので、もう間違いなく面白くなるだろうという作品。今から待ち遠しい。

そして、こんな風に一通り書いた後に、冒頭のバーバリーの動画を見たが、やはり素晴らしい。本当にこのショートムービーは好きだ(ちなみにサムネイルは『少年の君』からではなく、このバーバリーのショートムービーからのスクショ)。

本当にみんなに見てほしい。感じてほしい。心動かされて欲しい。


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