【ストーリー講座】主体と主人公の違いについて

私は「主体」と「主人公」を分けて考えるようにしています。

ほとんどの物語では、「主体」と「主人公」は同じなのですが、例えば『もののけ姫」の主人公を「アシタカ」か「サン」のどちらかと考えた時に、中には「サン」を主人公と考える人もいると思います。

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確かに『もののけ姫』というタイトルから言ってもサンが主人公なのではと考えてもおかしくないかもしれません。

例えば『タイタニック』に関しては、おそらくほとんどの人がレオナルド・ディカプリオが演じたジャックを主人公として思い出す人がほとんどでしょう。

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ただ、あらためて見てもらうとわかるのですが、物語はケイト・ウィンスレット演じるローズに始まり、ローズに終わります。

私の定義では『タイタニック』は以下のようになります。


主人公:ジャック(レオナルド・ディカプリオ)
主体:ローズ(ケイト・ウィンスレット)

つまり、主体というのは、物語を主体的に経験しているメインの登場人物です。

ストーリーが誰を主体的にして(能動的とはちょっと違います)進んでいるか、例えば、その人のモノローグ(ナレーション)でストーリーが進んでいくことをイメージしてもらえると、わかりやすいかもしれません。

ほとんどのケースで主体と主人公は同じですが、物語の主体ではなくとも、とてもインパクトのあるキャラクターを主人公にするケースは時々あります。

『ターミネーター』とかが分かりやすい例として挙げられます。ターミネーターは、キャラクター的役割でいうと「敵対者」なのですが、強烈な敵をそのようにど真ん中に持ってくることは割とあるかもしれません。

そういう時は、また別の誰かの視点で、お話が進むようにすることがほとんどです。

あるいは『ドラえもん』はもっと分かりやすいかもしれません。
主人公:ドラえもん
主体:のび太

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ストーリーによっては、主体が入れ替わることもあるので、一概に言えない時もあるのですが(W主人公という言い方をしたりする時もあります)、次回以降、「物語のパターン」や「キャラクター」の話を混ぜながら、このテーマに関しては、もう少し詳しく話していこうと思っています。

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