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第39回『出光美術館の軌跡 ここから、さきへII 出光佐三、美の交感─波山・放菴・ルオー』(出光美術館)/Tokyo Friday Night Art Club

昨晩7月5日(金)は、仕事を終えて、有楽町へ。
出光美術館に行ってきました。
東京藝術鑑賞金曜夜行俱楽部のツアーの39回目でした。

出光美術館がある帝劇ビルが建て替えになるということで、美術館が2024年12月をもって一旦閉館してしまいます。
その関係で、出光美術館の軌跡を振り返る4回シリーズの企画展が開催されています。
今回はその2回目です。

出光美術館の軌跡 ここから、さきへII
出光佐三、美の交感─波山・放菴・ルオー

https://idemitsu-museum.or.jp/

展示概要
出光美術館は、令和6年(2024)12月をもって帝劇ビルでの活動をいったん終え、しばらくのあいだ休館します。皆様をこの展示室へお迎えする最後の一年は、4つの展覧会によって当館のコレクションの粋を紹介しています。第2弾となる本展では、当館の創設者・出光佐三(いでみつさぞう)(1885-1981)と同時代を生きた作家たちの活動に、スポット・ライトを当てます。
佐三は、日本・東洋の古美術を蒐集することに情熱を傾ける一方で、自分と同じ時代の作家たちと親しく交流し、彼らの制作活動に寄り添いました。その代表的な存在が、板谷波山(いたやはざん)(1872-1963)と小杉放菴(こすぎほうあん)(1881-1964)の2人です。彼らと佐三の関係は、一方が出資し、もう一方が作品でそれに報いる、というものとはいささか異なります。双方が深い信頼と敬意を寄せつつ、ときに芸術のあるべき姿を語り、互いの感性を深く響かせあった結果として、いくつかの珠玉の作品が生み出されました。
淡く清らな光のなかに優雅な文様を浮かび上がらせ、あるいは東洋の古陶磁に学びながら新しい表現を目指した波山のやきもの。そして、油彩画と膠彩画(日本画)の2つの方法で、東洋の理想像を追い求めた放菴の絵画。本展では、彼らの作品の数々を、生きた時代を佐三と共有し、やはり佐三がその作品の蒐集に意を注いだ2人の画家、ジョルジュ・ルオー(1871-1958)とサム・フランシス(1923-94)の絵画とともにご覧いただきます。

とても、面白かったです。
出光美術館の創設者・出光佐三と交流があった、陶芸家の板谷波山と、画家の小杉放菴がメインとした企画展です。

たぶん、出光美術館は何度も訪れているので、二人の作品もきっと見ているはずですが、今回はいろいろな作品を見ることができ、至福のひと時でした。
板谷波山の陶器の作品はすごく特徴的なので、記憶があります。
小杉放菴は、じっくり拝見した記憶がなかったのですが、実によいですね。
こんな作家の作品をこれまで見逃していたとは、悔しい限りです。

明治後期から昭和前半にかけてに作られた作品の変遷を知ることができ、とても面白かったです。
波山の天目茶碗と、放菴の水墨画にはまってしまいますね。

そして、もう一人の主役はジョルジュ・ルオーです。
ジョルジュ・ルオーは、もう20年前くらいになると思いますが、テレビ東京の「新・美の巨人たち」で取り上げられていた、フランス・ポンピドゥーセンター所蔵の『聖顔』を知った時からファンになっていました。
実際に、パリのポンピドゥーセンターに見に行きました。
その後、日本でもルオーの作品を鑑賞できる美術館ということで、今回の出光美術館と、パナソニック汐留ミュージアムには何度も行っています。

というくらいのルオー好きなので、今回もルオーの作品を見ることができ、よかったです。
出光佐三はルオーに日本画を感じていたそうです。
仙厓の描く絵の線をルオーの作品に感じていたそうですが、そういわれてみてみると、なんとなくそう感じますね。

今回も金曜日の夜にチルアウトすることができました!
あまりにもよかったので、2周鑑賞しました。

出光美術館は、最近、金曜日の夜間開館を実施しています。
たぶん、今年からだと思います。
東京藝術鑑賞金曜夜行俱楽部としては、嬉しい変更です。
ただし、19時までの開館です。
鑑賞は1時間くらいでできるので、19時閉館でも十分にゆっくり鑑賞できますね。
ということで、有楽町のビルの9階から皇居の眺め、18時45分頃です。

さて、今回のツアーで、東京藝術鑑賞金曜夜行俱楽部としては、企画展的には57回目です。

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