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【NPO書評】令和ブルガリアヨーグルト

本書も50周年プロジェクトの一環で読んでみました。
昨年2023年は、明治ブルガリアヨーグルトが発売されて50周年でした。
その明治ブルガリアヨーグルトを題材にした小説が2023年11月に出版されるということで、早々と購入しました。ただ、積読状態だったので、ようやく読むことができました。

ブルガリア発祥のヨーグルト、つまりブルガリア菌によるヨーグルトと、「株式会社明治」をモデルにした食品製造メーカー「令和」を舞台にしたお仕事の2つがテーマになった物語です。
今年1月にはテレビ東京でテレビドラマ化(「推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~」)もされています。先にドラマを見たので、あらすじはわかっていましたが、小説でより楽しむことができました。

ちなみに、ここ10年くらい明治のヨーグルトも「R-1」に移行していますが、それまでは明治ブルガリアヨーグルトを朝食に毎日食べていました。以前はヨーグルトに振りかける用の砂糖がついていたのが懐かしいです。たぶん、社会人になってから毎朝、ヨーグルトを食べてきたおかけで、花粉症知らずで生きてきています。ヨーグルトに感謝ですね。

令和ブルガリアヨーグルト
2023/11/29
宮木 あや子 (著)

20代の若手社員が現場配属の関西勤務の営業から本社の広報部担当になって「明和ブルガリアヨーグルト五十周年」特集に向けて奮闘するという物語です。まさに、令和版の職業小説、仕事小説ですね。
主人公は岩手出身で、大学までは地元で、就職で初めて岩手を離れて社会人になって少しずつ成長していく姿が共感を呼びます。そこに、親との価値観の違いやおじいちゃんへの負い目など家族の微妙な関係性が入っていきます。
令和版らしさは「推し」が支えとなっているところ。
しかもその推しが学生時代に読んだネット投稿小説がきっかけでブルガリア菌というところも、今風らしいです。
そして、そのネット投稿小説も、物語の中で挿入されていて、国としてのブルガリアとヨーグルトとしてのブルガリアについて知ることができ、面白かったです。勉強になりました。

最近、こういう職業小説、仕事小説、あるいはマンガなどのコンテンツが増えています。物語を通じて、職業や仕事の裏側を知ることができるのは面白いですね。
NPOも、もっと職業小説の題材になってもよいと思うのですが。

ヨーグルト好きのNPO関係者のみなさん、お勧めします。


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