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【50周年イベント・レポ No.6】熱海殺人事件 バトルロイヤル50's/紀伊国屋ホール

今回も50周年記念のイベントに行ってきました。
2023年8月5日(土)の午後、17時開演のお芝居のために、新宿の紀伊國屋ホールへ。紀伊国屋はよく利用しますが、ホールに入るのは初めてです。

今年2023年は、故・つかこうへいさんの脚本作品「熱海殺人事件」誕生から50周年の記念の年です。それを記念して、公演です。

50周年記念特別公演
熱海殺人事件 バトルロイヤル50's

作:つかこうへい
総合演出:河毛俊作
演出:岡村俊一
出演:
木村伝兵衛部長刑事 荒井敦史
婦人警官水野朋子 新内眞衣
熊田留吉刑事 高橋龍輝
犯人大山金太郎 多和田任益
■ 会場   東京・紀伊國屋ホール

http://rup.co.jp/atami_2023.html#about

これまで、演劇には足を踏み入れてはいけないと思っていたので、名作「熱海殺人事件」を見るのも初めてでした。
50年間、同じ作品が続けられているというのがすごいですね。時代に合わせての変化はあるようですが、その骨組みのすごさに驚きでした。
50年の伝統の作品だけに、出演者の熱量がすごいですね。
伝統の紀伊国屋ホールで、伝統のお芝居に出演するというのは、どれほど思いなのでしょうか。2時間の公演があっという間でしたが、その熱に浮かされました。

4人の登場人物ですが、その中でも、犯人大山金太郎役の多和田任益さんの演技が好きでした。

公演後にパンフレットを熟読して、あらためて「熱海殺人事件」の仕組みを理解することが出来ました。
芝居の骨子(刑事3人と犯人1人)は変わらず、事件の内容や動機という要素を入れ替えたり、登場人物のキャラクターの要素を変更させて、作品を生み出していく仕組みなんですね。
これによって、時代にあわせて、熱海殺人事件の新作を生み出していくことができるんですね。
1973年の初演は、地方から東京に出てきた若者が東京になじめずに殺人事件を起こしてしまうという構成が、時代にあわせてその内容を変化させていくというのが面白い仕組みです。
作品の構成という器はしっかりしあって、そこに何を入れるかで新しいものが生み出されていく。
そういう仕組みだからこそ、一つの作品が50年も続いて上演され、なおかつ、いわゆる新作というものが生み出されていくのに驚きです。
50周年の記念に鑑賞できて、幸せでした。
50年の重みと、それをふっとばすような仕掛けに感激です!

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