【NPO書評】新! 店長がバカすぎて
以前紹介した小説「 店長がバカすぎて」の続編です。
前作と同じく、吉祥寺にある書店を舞台にした職業小説です。
本、書店、書店員愛にあふれる物語です。
今回もオーディオブックのAudibleで読みました(聴きました)。
新! 店長がバカすぎて
2024/5/15
早見 和真 (著)
前作は新型コロナ前の舞台設定で、今作は新型コロナの社会状況も反映した設定となっていました。そんな中で、主人公の書店員の京子の奮闘記が続きます。前作に比べて、成長している主人公の姿に心強さを感じます。
前作は労働賛歌、働くことへの応援の物語でしたが、主人公が成長してマネジメント業務にも携わってくることで、若干その要素は減っています。逆に、中間管理職の悲哀や責任を考えさせるものとなっています。
そして、小説としては、物語が複雑に構成されているので、先が気になって気になって、どんどん読み進めてしまいます。
物語の内容はネタバレになってしまいますので、細かく説明しませんが、前作を読んだ方にはぜひお勧めします。
「あっ!」と思わせる構成がやっぱりいいですね。
そして、結局は、山本店長の本質はわからないまま、謎は深まります。
NPO関係者のみなさんは、本にまつわる職業小説として、一種の職業体験のように読んでみる、あるいは若者にすすめてみるというのも、よいと思います。
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