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【NPO書評】PLG プロダクト・レッド・グロース 「セールスがプロダクトを売る時代」から「プロダクトでプロダクトを売る時代」へ

サブスクのオーディオブックは値段を気にせずに、気になった本を手軽に試し読みが出来るのが便利です。
今回も、なんとなく手を出した本ですが、なるほどという本でした。

「PLG」とは、プロダクト・レッド・グロースの略称です。
日本語で言うと、製品主導型成長戦略です。
「プロダクトでプロダクトを売る状態」を目指す戦略です。
NPOのみなさんにとって馴染みがあるのは、「Zoom」やデザインツールの「Canva」でしょうか。(本書の中でも事例で取り上げられていました。)

PLG プロダクト・レッド・グロース 「セールスがプロダクトを売る時代」から「プロダクトでプロダクトを売る時代」へ 
2021/10/22
ウェス・ブッシュ (著)

プロダクト(サービスやWebツールなど)の説明書をしっかり読んで使い始めるというものではなく、まずは無料版でサクッとお試しで使い始めるというのがPLGの体験です。
説明する前に、プロダクトやサービスの価値を感じてもらい、そこから有料会員になってもらうというものです。

実際に、PLGの実践をするために読んだというより、今使っているWebツール・サービスがどんな風にセールスされているのかというのを知りたいと思い、読みました。

以前「フリーミアム」という言葉が流行した時期がありました。2009年に出版された
クリス・アンダーソンの「フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略」を読んだ記憶があります。ここで解説されていたフリーミアム・モデルの経験をもとにさらに進化していった戦略がPLGです。

自分が使用しているWebサービスがどんな戦略で普及させているのかという、その裏側を知るという点でとても面白かったです。
また、NPOでもいろいろなサービスを実施し、価値を提供している存在という点では、参考になりそうです。世の中の人がこのPLG体験に慣れてしまうと、今度はそれ以外の方法で提供されるサービスを利用する際に、面倒くさいと思ってしまうようになります。そうすると、NPOのサービス提供の阻害要因になる可能性があります。
なので、こういった本で、世の中のサービスがどんな戦略で普及をしているのかを情報収集するのも大事な取り組みだと思います。


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