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どう使う?マーケターが知りたい行動経済学のあれこれ

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マーケティングの大家、コトラー教授は「行動経済学はマーケティングの別称である」と言ってます。専門用語が多くてとっつきにく印象のある行動経済学の理論を取り上げてマーケティング施策へ…
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#ブランディング

理由に基づく選択とは-行動経済学の理解と実践65

「理由に基づく選択(Reason-based CHoise)」仮説は、人間は効用の最大化ではなく十分な理由があって選択することに自己を正当化するだけの理由があれば、その理由に基づいた選択を行うと考えるものです。 心理学のエイモス・トベルスキー先生、行動科学者のエルダー・シャフィール先生らによって提唱された理論です。 従来の経済学では効用関数モデルといって、合理的に判断して予算の範囲の中でもっとも大きな効用(ベネフィット)を得ることができるものを選択することを前提にしていま

同調効果とブランディングの関係とは?-行動経済学の理解と実践7

自分の考えを周囲の人に合わせたり、周りの人と同じ行動を取ろうとすることを同調効果(同調現象)といいます。 日本人はよく同調効果の傾向を示す、と言われています。 マスクの着脱に関しての同調圧力というのもよく耳にしますね。 同調効果と類似のものにバンドワゴン効果があります。バンドワゴン効果とは、行列があるとさらに人が集まってしまったり、最初の人の意見に賛同しやすくなる傾向のことをいいます。 バンドワゴンとは、音楽隊の行進を先導する車のことで、バンドワゴンに音楽隊が続いて歩