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第8回Xデザインフォーラムでの「融けるデザイン2020」

 2020 年09 ⽉06 ⽇(⽇)に第8回Xデザインフォーラムに参加しました。もう1ヶ月近く経ってしまいましたが、その時のメモをまとめます。ちなみにオンラインでの開催でした。

 はじまりが「融けるデザイン2020」のセッションでした。「融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論」の著者である渡邊氏です。私はこのセッションを目当てにXデザインフォーラムに申し込みました。これまでにも何度か機会はあったのですが、都合があわず初めて渡邊氏の話を聞く事ができました。上記の本でも語られてますし、またNoteでも記事を投稿されてます。今回の講演ではこれらとも違った話も聞けて大変貴重な時間を過ごせました。その中でもキーワードとして残っているのは以下の3つです。

・自己帰属感
・exUI
・PDUデザイン

自己帰属感

 この手は他人のではなく自分の手であるという感覚。そう言ったものらしいですが、こういう感覚を評価できるQA(品質保証)エンジニア、もしくはQAするための仕組み作りも重要になってくると感じました。自己帰属感の話では、「ダミーカーソル」が印象的でした。本にもダミーカーソルの話は登場しますが、動画は見た事なかったので新鮮でした。動画は上記のNoteから見る事ができると思います。またiPhoneは自己帰属感を感じやすいというのも納得で、そういうデザインをiPhoneはしていたという事ですね。何となくUIを真似たり、アニメーションをつけたりとったプロダクトが、iPhoneのような使い心地に遠く及ばないのはこれが理由だったのかもしれません。iPhoneのUIが何故いいのかを理解したうえで、当時iPhoneのようなUIを目指して作られたプロダクトに対して品質を向上できる助言、示唆ができていたらQAエンジニアとしての価値は高かったかと思います。今後は、VR、AR、MRを使ったサービスが次々とリリースされるでしょう。それ以外にも、より従来の単に見る、聞くだけというUIではなくなってくるでしょう。その時自己帰属感という観点でテスト、評価できることが重要になってくるかもしれません。

exUI

 「IoTにボタン、LCDは必要?」「プロダクトにUIはなく、UIはスマホにある」と言った事が語られており、大変興味深かったです。この概念は今後の私が仕事する上でも重要になってくる事かと思いました。例で示していた自動販売機、あとは扇風機(だったかな?)を見ても、確かにそのようなプロダクトになって来そうだなと感じました。その時、スマホ、そしてスマホアプリが必要になってきますが、それは単なるリモコンということではないという事でした。QAとしてもただスマホアプリのQAというスコープではなく、exUIと捉えたQAが重要になりそうです。以前からIoTを対象にQAを考える時、様々なプロダクト、サービスが繋がる中でどうQAするかというのは課題としてあがってました。相互接続性と言った互換、セキュリティと言った観点ももちろん重要ですが、サービスとして捉えた時の評価、そしてそれにはUX概念も含まれてくると思いますが、そう言った観点の評価、そしてQAもより重要になってくるかと思います。明確な仕様がある前提でのQAではなく、良い、悪い(悪そう)としっかり納得感を持って判断できることが大事なのかもしれません。また、ユーザーが利用し続ける中での変化をタイムリーにキャッチしてQAできる仕組みも必要になってくるかもしれません。

PDUデザイン

 PDUデザイン、はプラットフォーマーのP、デベロッパーのD、ユーザーのUを表してます。その関係性の中でプロダクト、サービスを考える、デザインするというような話だったかと思います。何となくわかったものの、自分の中ではまだ理解しきれていないので、引き続き考えていきます。このあたりのプレゼンでは、「デザイン思考はいいが、ニッチ過ぎてビジネス的には良くない面もある」といった言葉や、「プラットフォームを持つ企業にはエヴァンジェリストがいる」といった言葉が記憶に残ってます。PDUという関係性の中でQAエンジニアは一体何ができるのか、何に貢献できるかということを検討する必要がありそうでした。それに気づいただけでも貴重なお話を聞くことができました。

まとめ

 講演内容は大変面白く、また分かりやすく、デザインという観点でも学ぶことができました。ですが、それ以外にQAエンジニアとして気づきも得て、また今後考える必要があるネタ(課題)も見つかったので、そういう意味でも今回参加して良かったです。「融けるデザイン」の本ももう一度読み返そうと思いました。

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